正月恒例、宝恵駕行列はなやかに

大阪松竹座で「十日戎」

 1月10日、今宮戎神社「十日戎」の宝恵駕(ほえかご)行列が行われました。毎年恒例のこの祭は、江戸時代の旦那衆が芸妓衆を駕(かご)にのせて、商売繁盛の神様「えべっさん」をまつる今宮戎神社へ参拝したのがはじまりとされています。

大阪松竹座で「十日戎」

 前日とは打って変わった快晴の下、「壽 初春大歌舞伎」に出演中の片岡秀太郎が、餅花や提灯などで飾られた華やかな紅白の駕に乗りこみ、芸妓衆や福娘らとともに、ミナミの街をにぎやかに練り歩きました。
道頓堀には、担ぎ手の「ホーエカーゴ」の声や、沿道からも秀太郎の屋号「松嶋屋!」の声が響き、行列を盛り上げていました。

 松竹座館前では、従業員によるしころ太鼓が鳴りひびく中、坂田藤十郎、市川團十郎、松竹関係者が一行を出迎えました。

 大勢のお客様に見守られる温かい雰囲気の中、館前にて新年のご挨拶が行われました。挨拶では、歌舞伎の隆盛と大阪のますますの発展が祈念され、大阪締めによる手打ちがおこなわれました。

 秀太郎はその後、戎橋に設けられた特設舞台に移動。上方落語協会会長の桂三枝さん、文楽の吉田玉英さんと共に上方文化のますますの隆盛が祈願され、初春の道頓堀に、手打ちの音が華々しく響いていました。

 大阪松竹座新築開場十周年記念「壽 初春大歌舞伎」は26日(金)までです。

大阪松竹座で「十日戎」

2007/01/12