玉三郎 中国昆劇と合同公演
玉三郎の魅力について―――
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私は昆劇の立役で、実は女方についてほとんど知識がございませんでした。去年の6月に玉三郎さんが蘇州においでになり、化粧をされ杜麗娘の衣裳を着けられて、現場で少し演じて下さいました。
その時の玉三郎さんの舞台姿はうっとりするほど美しく、もちろん美しいということは聞いておりましたけれど、私の想像を超えるほどでした。
さらに素晴らしいと感じたのは、難しい昆劇の唄の節回しが本当にお上手だったことです。杜麗娘は玉三郎さんにぴったりで、素晴らしい舞台になると思います。
周雪峰―――
私は玉三郎さんの演じられた楊貴妃のDVDを拝見しました。人物のリアルさ、神技に迫るところが本当に驚きで素敵だと感じました。
中国の昆劇と日本の歌舞伎の融合―――
蔡少華院長―――
今回のように、違う国の人々が一つの舞台を作り上げる事は非常に難しいことです。これを支えているのは、玉三郎さんの熱心なご努力でございます。
玉三郎さんは天賦の才がおありになりますが、それに加えて、台詞回し、唄の節回しが非常に難しい昆劇を、マスターしようと努力されておられます。このことは敬服すべきものであります。
日本と中国は同じ東洋の民族で、独特の気持ちの通い合いは共通の物でございます。この度、日本と中国がこのように合作して合同公演をするということは、歌舞伎界にとっても昆劇界にとっても、新しい未来を切り開いていくということになるとおもいます。三月のこの公演をぜひご期待していただきたいと思います。
安孫子―――
歌舞伎と昆劇がぶつかり合うのではなく、玉三郎さんが歌舞伎の女方の技術を持って昆劇の世界にはいっていくということになると思います。
非常に個人的な見解ですけれど、いま、不幸にも中国の演劇の女方というものがやや衰退しているという状況は否めない事実ではないかと思います。この話をうかがったときに、歌舞伎を代表する玉三郎さんの女方というものが、中国の昆劇にも注入され、改めてまた女方のすばらしさというものを感じ取っていただくことができれば、これは本当にすばらしいことだと思っています。
日本と中国の演劇は似て非なるものだと思いますけれど、その中で共通点を見い出しながら、女方のすばらしさを再確認してもらえれば、こんなにすばらしいことはないと思います。
玉三郎―――
22年ほど前、国立劇場で『牡丹亭』を大変感動して見た覚えがあります。そしてこれが中国の舞台芸術であるということを深く認識しました。
杜麗娘が会えない恋人に、はるかな思いを抱いて死んでいく、その情景や雰囲気というものは、日本でも十分にわかります。そして、これほど遙か遠く離れたところでも、同じ雰囲気を違った楽器と違った言葉と違った様式で表現している、その事に非常に深く感動しました。
この瞬間を私が演じさせていただく事があるとは夢にも思わなかったことですが、その感動した雰囲気というものが、今回の公演に導いてくれたんだと思っております。
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