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豊岡市出石を訪ねて

豊岡市出石を訪ねて

▲ 町のシンボル辰鼓楼

 永楽館柿落大歌舞伎が上演される永楽館は、兵庫県の豊岡市出石(いずし)にあります。観光地としても人気のこの町を少し探索してみました。

豊岡市出石を訪ねて

▲ 美しい町並みの出石には50以上ものそば屋があります

 出石といえば、そば処。歩いても十分散策のできる街におそば屋さんが50件以上もひしめいています。江戸時代、信州のお殿様が国替えで出石城にやってきた際、そば職人を一緒に連れてきたのが始まりと言われています。小さなお皿に分けて出すのが出石そばの特徴(一人分が約5皿)。20皿以上たべると景品がもらえるお店もあるようです。

豊岡市出石を訪ねて

▲ 赤い土壁の酒蔵(左)と武家屋敷(右)

  歴史の長い出石は、その名を古事記や日本書紀にも残しています。町のシンボルともなっている辰鼓楼や、赤い土壁の印象的な酒蔵、白亜の土塀と長屋門のある家老屋敷など、江戸・明治からの歴史的な建造物も多く、他にも、宗鏡寺に残る沢庵和尚の作った庭園や、出石城跡に立ち並ぶ37もの鳥居など、見逃せない史跡旧跡も数多く残っています。専門のガイドさんと一緒に説明を聞きながら町を歩くのも、より深く出石の町を知るにはお勧めです。

 但馬の小京都と呼ばれるほど情緒豊かな城下町・出石へは、八鹿(ようか)駅からバスが便利。ゆっくりとした道のりを30分程度で到着します。電車とバスを乗り継いでの旅は車窓からの楽しみもあって、旅行が一層楽しくなります。

豊岡市出石を訪ねて

▲ 出石城跡に立ち並ぶ鳥居

 出石を舞台にした歌舞伎に『花桐いろは』があります。盛りの女方役者・花桐いろはが、興行中に思いがけない刃傷事件に巻き込まれ、顔に傷を負ってしまいます。その後、焼き物職人の手伝いとして出石の暮坂村に移り住みますが、一人娘との別れが契機となり、ふただび旅役者に戻り淋しい最後を遂げるという物語です。上演の少ないお芝居ですが、平成10年11月大阪松竹座で花桐いろはを中村梅玉、大詰めの太夫元戸田屋由兵衛を中村吉右衛門が勤めた舞台を覚えている方も多いのではないでしょうか。

 出石町のある豊岡市は、忠臣蔵・大石内蔵助の妻、大石りくの出生地でもあります。内蔵助は討ち入り前、りくに連座が及ばぬようにと絶縁しますが、その後、りくが子供たちを連れて戻ったのがここ豊岡です。夫の本懐の後は、残された遺子たちを立派に養育したといわれています。仮名手本忠臣蔵での名前は、お石。名優たちが演じた舞台が脳裏に蘇る・・・旅の途中で歌舞伎とのつがなりを発見し、少しだけ得をした気分になりました。

2008年07月07日

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