ホーム > ニュース一覧

9月三越歌舞伎 橋之助・孝太郎が意気込み

9月三越歌舞伎 橋之助・孝太郎が意気込み

 昭和20年代より若手花形俳優が古典歌舞伎に挑む場として上演を続けてきた「三越歌舞伎」。今年は、離ればなれとなって37年ぶりに再会を果たす夫婦の愛情を描いた新歌舞伎の名作『ぢいさんばあさん』に、華やかな舞踊『手習子』『俄獅子』が上演されます。

 橋之助・孝太郎・亀三郎・亀鶴らとともに、平成生まれの壱太郎・新悟・国生・宗生らが初めて三越歌舞伎の舞台を踏むことも話題の、 三越劇場9月三越歌舞伎。公演に先立ち製作発表が行われ、中村橋之助、片岡孝太郎が意気込みを語りました。

中村橋之助―――
橋之助 8年ぶりにこの三越歌舞伎に出演させていただきます。三越歌舞伎での一番の思い出は、『実盛物語』を勤めさせていただいたとき、亡くなられた羽左衛門のおじさんが、毎週のように三越劇場に足を運んでくださって、一字一句指導して下さった事です。羽左衛門のおじさんは、その帰りに、この三越の食堂でご飯を召し上がって帰るのを楽しみにされていたそうです(笑)。

 三越歌舞伎では、古典が上演されることが多く、今までも『仮名手本忠臣蔵』の5・6段目や、実盛を勤めさせていただきましたが、今回は『ぢいさんばあさん』というとてもストーリー性の強い演目になっています。『ぢいさんばあさん』では以前、下嶋を勤めさせていただきましたが、今回、伊織として改めて台本を読み直してみると、なんて良い物語なんだとさらに深く感情移入ができます。今、世の中では嫌なことがあったり、苦労もありますが、大切なのは家族の絆であり、心のつながり、それが今回の三越歌舞伎のテーマではないかなと考えています。

 その後、孝太郎さんの『手習子』。続いて、息子達と『俄獅子』を踊らせていただきます。心温まる演目を選定いたしました。歌舞伎ファンの方々はもちろん、新たに三越劇場へ足を運んでくださるファンが増えてくれると良いなと思っております。平成生まれの壱太郎君、新悟君、これからを担う若きスターです。どうぞこぞって観に来てください。


片岡孝太郎―――
孝太郎 『ぢいさんばあさん』は、松嶋屋では私の祖父や父が“伊織”を、そして成駒屋では歌右衛門さんや芝翫さんが“るん”を演じられてきましたが、今回はそれぞれの家で、立役と女方が入れ替わることになります。

 橋之助兄さんには、小さい頃から弟のようにかわいがっていただいて、家族同様のお付き合いをさせていただいております。今回のテーマではございませんが、今までお芝居でも色々な事を教えてくださった、兄のような橋之助さんと、心温まる優しい夫婦を作りたいと思っています。

 この『ぢいさんばあさん』は、見ていると感動し最後には涙してしまうほど大好きな作品で、ずっとやりたいと思っていました。今回最年少のカップルで勤めさせていただくことになりますが、10年・20年後、いつかまた、橋之助さんとこの作品を上演させていただけるようになれば良いなと思っています。


三越劇場での上演について―――

橋之助―――
 お客様と舞台との距離が近く、大劇場に比べて細かい芝居になってくるでしょうし、凝縮して集中して見ていただけると思います。この三越劇場ならではの『ぢいさんばあさん』を作ることが僕たちのテーマでもあると思っています。

 そして、三越といえば、先代の勘三郎のおじさん、歌右衛門の大叔父や父もそうですが、多くの先輩方がいい汗をかき学んできた劇場です。そうやって受け継がれてきたものを、ここで、今度は平成生まれの壱太郎君や、新悟君、そして息子たちに良い形でバトンタッチをしていくことも我々の役目ではないかと思っています。


孝太郎―――
 9月、東京では4劇場で歌舞伎が上演されています。ここ三越は、上演時間もお値段もコンパクト(笑)。そして、『ぢいさんばあさん』は初心者にとってもすごく入りやすい、これも歌舞伎なんだと思える程、身近に感じていただける歌舞伎の一つだと思います。その後に、しっかりとした歌舞伎舞踊が2つ続きますし、歌舞伎初心者の方にはぜひ、入門編として観ていただきたいと思っております。

 若手俳優による熱のある舞台。新たな潮流を感じさせる「三越歌舞伎」に是非ご期待ください。公演情報は こちらをご覧下さい。

関連記事