歌舞伎座三月大歌舞伎『元禄忠臣蔵』ゆかりの地を訪ねて(2)

 歌舞伎座さよなら公演「三月大歌舞伎」では『元禄忠臣蔵』が昼夜にわたり上演中です。

 昼の部は「江戸城の刃傷」「最後の大評定」「御浜御殿綱豊卿」、夜の部は「南部坂雪の別れ」「仙石屋敷」「大石最後の一日」と真山青果作品ならではの見応え溢れる場面が揃います。歌舞伎美人では、『元禄忠臣蔵』ゆかりの地を連続して紹介しております。第二回目となる今回は、昼の部「江戸城の刃傷」「御浜御殿綱豊卿」ゆかりの地を訪ねます。

【松之大廊下跡】
 浅野内匠頭が刃傷事件をおこした江戸城内の本丸御殿。この事件の発端となった松の大廊下跡には、現在皇居東御苑の一隅に石碑が残っています。事件は元禄14(1701)年3月14日、浅野内匠頭は即日切腹することになります。

 

歌舞伎座三月大歌舞伎『元禄忠臣蔵』ゆかりの地を訪ねて(2)

▲ 松之大廊下跡

【浜離宮・中島の御茶屋】
 「御浜御殿綱豊卿」の舞台となったのが、現在の浜離宮恩賜庭園。ここは、元は徳川将軍家の鷹狩場でしたが、四代将軍家綱の弟・甲府宰相松平綱重が承応3(1654)年に拝領し、海を埋め立て甲府濱屋敷と呼ばれる別邸を建てました。都内で唯一の海水の池「汐入の池」に浮かぶ「中島の御茶屋」が当時の情景を偲ばせます。

歌舞伎座三月大歌舞伎『元禄忠臣蔵』ゆかりの地を訪ねて(2)

▲ 浜離宮恩賜庭園

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2009/03/13