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右近、笑也『獨道中五十三驛』への意気込み~3月京都・南座

右近、笑也『獨道中五十三驛』への意気込み~3月京都・南座

 3月京都・南座では、猿之助四十八撰の内『獨道中五十三驛』が上演されます。市川猿之助が昭和56年に復活して以来、全国各地で上演され猿之助四十八撰の中でも人気の高い作品で、南座では昭和57年に上演されて以来の待望の上演となります。出演する市川右近、市川笑也が公演への意気込みを語りました。

市川右近
 3月京都・南座で、猿之助四十八選の内『獨道中五十三驛』を猿之助一門で上演させていただきますこと、心から光栄に思っています。私は大阪で生まれ、初舞台を踏みましたのが昭和47年のこの南座です。原点に立ち返り、故郷にご恩返しが出来るように勤めたいと思っています。

 十五役をやらせていただくのは今回で3度目になります。師匠・猿之助の早替りは見事で目に焼き付いていますが、その妙味はどこか"手作り感"のあるところです。近ごろはCGなどに慣れているお客様も大勢いらして、あまり完璧に変わると別の人が出てきたように思われてしまうこともあります。やはり早替りをしても全編を通して市川猿之助なり市川右近が舞台ではっきりと見えてくる、そういう早替りがお客様の気持ちを昂ぶらせるのでは無いでしょうか。

 早替りは、衣裳を脱がす人、着せる人、鬘を受け取る人、被らせる人、など7~8人程のスタッフに手伝っていただいていて、舞台裏はまるでF1のピットのようです。コツはあえて、着ようとしないこと。人形のように「はいどうぞっ」て(笑)。自分では何もせず、背中をぽんと押された合図で出て行くほうが上手くいくようです。

 猿之助四十八撰の内でも3本の指に入るほど再演の多い演目です。四十八撰を通じて師匠が愛する歌舞伎にどういう"風"を吹き込んだのか、歌舞伎という手法を使ってこの世の中にどんなメッセージを伝えたかったのか、そこを受け継いでいくことが、本当に四十八撰を受け継いでいくという事になるのではないでしょうか。歌舞伎のエッセンスがふんだんに散りばめられた楽しくて見どころ満載の『獨道中五十三驛』を、ぜひお楽しみ下さい。

右近、笑也『獨道中五十三驛』への意気込み~3月京都・南座

市川笑也
 歌舞伎はどうしても敷居が高くて難しいんじゃないかと思われがちですが、『獨道中五十三驛』は、観ていただければ、本当に分かりやすくて楽しい演目です。今回はさらに、京都・南座の前からお芝居が始まり、京都・三条大橋から江戸・日本橋に向って物語がすすんでいきます。3月京都は桜の美しい季節です。京都の桜をお目当てにいらっしゃる大勢の方々にも、ぜひ南座に足を運んでいただければと思っています。

 師匠猿之助からは、スピーディーに、そしてしゃかりきに、オーバーアクションにとアドバイスをいただいています。猿之助も南座では数々の舞台に出演いたしておりますが、右近さんを中心とした我々がそれを引き継いでいくという気持ちで勤めたいと思っています。

 3月公演の後、5月は猿之助をフィーチャーした『歌舞伎ミュージアム at 南座 猿之助歌舞伎の魅力』を南座で開催します。スーパー歌舞伎から古典まで、猿之助の舞台衣裳などを場内に展示します。生の衣裳はやはり素晴らしいですし、ヤマトタケルの衣裳は最後の宙乗りの位置に吊ろうという計画もあるようです。様々な映像も見ていただけますし、舞台では大道具さんが道具を飾るシーンも目の前で見ることができます。南座全てがミュージアムになる催しですので、そちらもお楽しみに。

 今年は国民文化祭の舞台が京都ということで、歌舞伎の魅力や文化を広く発信し、さらに京都の文化を見て、知って、感じてもらうため、南座3月公演は「京都文化年イベント絵巻」に参加します。それに因み、右近、笑也が京都府知事を表敬訪問しました。

 山田啓二京都府知事は、「今年で26回になる国民文化祭。子供達に京都の持っている伝統文化の良さを見ていただきたいと思っています。『獨道中五十三驛』にはたくさんの登場人物がいますが、チラシを拝見すると半分近くは右近さんですね(笑)。ぜひ子供達にも見ていただき、歌舞伎のファンをたくさん作っていただきたいと思います。公演の大成功を祈っております」と話されました。

右近、笑也『獨道中五十三驛』への意気込み~3月京都・南座

▲ 山田啓二京都府知事(左から3人目)を表敬訪問

2011年02月02日

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