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藤十郎が『法然上人(仮題)』のスチール撮影を行いました~京都・南座「十月大歌舞伎」

藤十郎が『法然上人(仮題)』のスチール撮影を行いました~京都・南座「十月大歌舞伎」

 京都・南座「十月大歌舞伎」では、法然上人八百年大遠忌を記念して、ご遺徳を偲ぶ新作歌舞伎『法然上人(仮題)』を上演します。
 法然上人を勤めるのは、法然上人の教えを理念としてつくられた洛東の東山中学校に通い、昨年3月には「法然上人をたたえる会」の会長に就任した坂田藤十郎。
 昭和57年4月、京都・知恩院三門にて法然上人御降誕八百五十年を記念した野外公演では、父二代目中村鴈治郎も法然上人を演じている縁の深いお役です。
 公演に先立ち構成・振付を担当する花柳壽輔の指導の下、坂田藤十郎がスチール撮影を行いました。

花柳壽輔
 山城屋(坂田藤十郎)さんとは60年程のお付き合いで、また久しぶりにご一緒させていただくのは大変有難く、光栄なことです。先日、私の傘寿の会で、久しぶりに、山城屋さんと2人あわせて160歳の「深川マンボ」を踊らせていただきました(笑)。お稽古をあまりしなくても、なんとなく息がピタッと合うような感じがいたします。その気持ちを忘れずに、今回もご一緒に良い舞台が出来ればと願っております。

 題材が宗教的なものですのであまり派手には出来ませんが、照明や音楽などビジュアル面に工夫をして、観ているお客様に感動を与えられるような舞台を創りたいと思っています。歌舞伎の本興行で新作をするのは初めての事で緊張感もありますが、本番になり、劇場にお客様が入ったときの山城屋さんから発せられる素晴らしいオーラを、とても頼りにいたしております(笑)。


坂田藤十郎
 法然上人八百年大遠忌の記念の年に少しでも多くの方々に法然上人の事を思っていただきたいと願っておりましたが、このように震災の後に上演させていただく事になり、今はこの公演を大きな仏縁、天から授かったものと感じています。東北地方にも、浄土宗の信者の方が大勢いらっしゃいます。そうした方々にもこの10月の公演で法然上人を偲んでいただき、心の平和、大きな幸せ、また自分の生涯にとってプラスになるようなことがあれば、こんなに有難いことはございません。そのためにも一所懸命頑張らなくてはいけないと思っています。

 構成・振付を大変信頼している花柳のお家元にお願いいたしました。やはり、気持ちが通じ合っていませんと、こういうことはなかなか前へ進みません。花柳壽輔先生は芸に対する打ち込み方が非常に深く、それでいてそんな深いところで考えているなんてチラッともお見せにならない、そういうところが本当に素晴らしい。今回も快くお引き受けくださいまして、とても有難く思っています。また、公演が私の生まれ故郷である京都の南座で上演できる事にも何か深い縁を感じています。

 本日撮影のため、初めて法然上人の衣裳を着させていただきました。自分が法然上人になれるわけではありませんが、何か、手、足を踏み入れさせていただいたような思いがいたしております。実在していらした尊い方を多くの方に観ていただく時は、演出の先生や周りの皆さんが創ってくださったものの上に自分が乗るという思いでいます。皆で創っていきませんと、自分だけではなかなか出てこないものがあります。しかし、今日こうやってこの格好をさせてもらうと・・・役者というのはあつかましいもので、撮影前よりいろいろと言葉も出てきますし、衣裳も今の方がずっと気安く着けることができて、もう法然さんのような気持ちになっております(笑)。

藤十郎が『法然上人(仮)』のスチール撮影を行いました~京都・南座「十月大歌舞伎」

2011年08月08日

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