31日上映スタート『大江戸りびんぐでっど』

31日上映スタート『大江戸りびんぐでっど』

 5月31日(土)~6月6日(金)、全国28館で≪月イチ歌舞伎≫『大江戸りびんぐでっど』が1週間限定で上映されます(上映延長の場合もあります)。

 4月に引き続いての≪月イチ歌舞伎≫、上映2作目は、平成21(2009)年12月歌舞伎座さよなら公演で上演された『大江戸りびんぐでっど』のシネマ歌舞伎化作品です。宮藤官九郎の作・演出で、江戸時代に現れた"存鼻(ぞんび)"が、人間の代わりに派遣社員として働くという奇抜なアイデアに始まり、ヒップホップにゾンビテイストを加えたダンスなど、エンターテインメント性あふれる作品です。

 公開に先立って行われたトークイベントでは、ゾンビ映画をこよなく愛する片岡亀蔵が登場、上演当時の話を披露しました。ゾンビの動きは亀蔵が指導、「普段はぼうっとしていて、獲物を見つけたら手が上がる、と教えたら、なぜそんなことが決まっているのか、なぜそれを知っているのかと、不思議がられました」。

 正しいゾンビのあり方を、ゾンビ映画の歴史をひも解きながら熱く指導したそうですが、「やってみたら、舞台で25日間ゾンビの動きをするのは、思いのほか大変だった。終わったら、まっすぐに立つことがどういうことかもわからない状態。マッサージ代を請求したいくらいでしたね」。それでも、「歌舞伎俳優はわりとなんでも楽しむので、ゾンビも面白がってやっていました」とのこと。

 亀蔵の好きなシーンは、障子から一斉に手が飛び出すところで、ゾンビ映画ファンならすぐに思い浮かぶ名場面の舞台版です。「すごく大変だったんですよ、あそこは。シネマ歌舞伎になってようやく自分でも見ることができてうれしいです」と語り、「こういう芝居はふざけてやるとつまらない。真剣にやるからこそ、お客様に笑っていただけるんです」と、当時に思いを馳せながら、ゾンビと『大江戸りびんぐでっど』への思いをたっぷり話しました。

 なお、東京 東劇では上映期間中、亀蔵おすすめのゾンビ映画5作品を、本人のコメント付きパネル展示でご紹介、こちらもどうぞお楽しみに。

31日上映スタート『大江戸りびんぐでっど』

 幕開きの1シーン。「臭い・寒い・安い、で、くさやになっているんです」。くさや兄の染五郎とくさや売りの娘お葉の七之助

l31日上映スタート『大江戸りびんぐでっど』

 中央がゾンビのリーダーとしてダンスシーンを引っ張る与兵衛役の亀蔵。

 


 ≪月イチ歌舞伎≫『大江戸りびんぐでっど』は5月31日(土)~6月6日(金)、下記の映画館で上映されますが、埼玉の MOVIX三郷(電話048-949-2300)では、早くも6月13日(木)までの上映延長が決定しました。各館とも座席指定券2000円。期間限定ですので、お見逃しなく。

 『大江戸りびんぐでっど』の詳細はこちら(上映予告動画あり)
 ≪月イチ歌舞伎≫『大江戸りびんぐでっど』上映館はこちら
 ≪月イチ歌舞伎≫の詳細はこちら

2014/05/28