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五代目中村雀右衛門 襲名披露を発表

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 3月24日(火)、中村芝雀改め五代目中村雀右衛門の襲名披露が、平成28(2016)年3月歌舞伎座より始まることが発表され、芝雀が発表記者会見で襲名に向けての心境を語りました。

 来年3月、4年ぶりに女方の大名跡の一つ、雀右衛門の名前が復活、その襲名披露興行が3月の歌舞伎座に続き、6月博多座、7月大阪松竹座、12月南座で行われます。四代目雀右衛門の二男、芝雀は五代目襲名の発表にあたり、緊張の中にもやわらかな笑顔で会見に臨みました。

 「襲名を機に一段と芸道に精進し、中村雀右衛門の名に恥じない立派な俳優になりますよう頑張ってまいりますので、皆様にもこの後ほどよろしくご後援のほどお願い申し上げます」。平成24(2012)年2月に四代目雀右衛門が亡くなってから3年余り、「まだまだと思っておりました」と言う芝雀は襲名の話に、「今までのものをひっくるめても足りないくらいの努力をしないといけない」と、責任の重さを痛感して気を引き締めたと述べました。

五代目中村雀右衛門 襲名披露を発表

雀右衛門という名前の大きさ
 昭和39(1964)年9月歌舞伎座「四世中村雀右衛門襲名大歌舞伎」で、37年ぶりに雀右衛門の名を復活させた父と同時に、兄が八代目友右衛門を名のって明石屋を継ぎ、自分が七代目芝雀を襲名、以来、「約50年、“雀右衛門”は大変なもの、と思って歩んでまいりました」と、雀右衛門の名が身に余る大きさであることを明かしました。

 襲名披露については「父が大切にしていたもの、京屋の芸にちなんだものをさせていただければ」と意欲的に語り、「父は三姫(『本朝廿四孝』の八重垣姫、『金閣寺』の雪姫、『鎌倉三代記』の時姫)を大切にして60歳を過ぎてもやっておりました。舞踊では『娘道成寺』『豊後道成寺』など道成寺物をライフワークとしており、自身の「雀右衛門の会」を通して勤めた舞踊、小さい頃に手取り足取り細かく教わった『藤娘』などもあります」。

 さらに、京屋にちなんだものとして『葛の葉』や、四代目が女方として初めて勤めた(昭和22年10月三越劇場)『毛谷村』お園なども挙げ、「埋もれている作品も発掘して勤めることができたら」と、女方として活躍した三代目からの京屋の芸の継承にも強い意欲を見せました。

五代目中村雀右衛門 襲名披露を発表四代目から受け継いだ心
 「父は気持ち、心を大事にと言っておりました。役の性根を咀嚼し、熱く強い気持ちで役を演じなければお客様に通じない、と」。そんな四代目の“濃い”とも表現される芸とともに、「立役あっての女方。立役が芝居しやすい女方、そのために気持ちを常に若く持ち、挑戦していく気持ちを持ち続けること」と、芝雀は力強い眼差しで二つの心を大切にすると誓いました。

 「思いやる気持ちも、父は大切にしておりました。相手役へ、一座の方々への気持ち、そのあり方が舞台上に反映されます。それも父の名を襲名する大切な柱の一つです」。濃く、熱く、若く、美しく。そして思いやる心。四代目から受け継ぐものをしっかりととらえ、「技術だけでなく、イメージとしても受け取っていく」と、五代目雀右衛門誕生に向け、すでに心構えはでき上がっているようでした。

 いつまでも若く美しいと言われた四代目ですが、「DNAもあってか私も若く見えるので、可愛らしい、美しいを武器にできるようにしていきたい」と、抱負を語った芝雀。来年の3月に向け、ファンの期待もいっそう高まる会見となりました。

五代目中村雀右衛門 襲名披露を発表

2015年03月24日

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