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染五郎が語る、ラスベガス「KABUKI Spectacle」

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 左より、迫本淳一松竹株式会社代表取締役社長、市川染五郎、エド・バワーズ日本MGMリゾーツ代表執行役員兼CEO

 

 8月14日(金)~16日(日)、アメリカ ラスベガスで行われる 「KABUKI Spectacle at FOUNTAINS OF BELLAGIO Koi-Tsukami “Fight with a Carp”」について、出演の市川染五郎が外国メディアに向けた会見に出席しました。

 日本外国特派員協会主催の記者会見に出席したのは、染五郎と迫本淳一松竹株式会社代表取締役社長、エド・バワーズ日本MGMリゾーツ代表執行役員兼CEOです。「歌舞伎は常に、その時々の最先端のものとコラボレートして進化してきました。ですから今回は、非常に革新的であると同時に、歌舞伎本来の姿でもあります」と迫本社長が説明したように、この作品は、歌舞伎と日本の最先端のテクノロジー、クリエイションを組み合わせた「新しいスペクタクル」です。

 バワーズCEOも、ラスベガスを訪れるお客様のニーズに応えるため、歌舞伎というオリジナリティーと普遍性を持つエンタテインメントを届けられることを喜び、この作品はベラージオでしか観られないのでと、国内外を問わず大勢の人に観に来ていただきたいと呼びかけました。

染五郎が語る、ラスベガス「KABUKI Spectacle」

 染五郎にとっては2度目となる海外公演。「場所を活かした公演をすること、それが海外での歌舞伎公演の意義ではないかと私は思っておりました。ですから今、まだ歌舞伎を上演していないラスベガスで歌舞伎を創作することに、夢がかなう興奮を感じています」と、目を輝かせました。

巨大な噴水で『鯉つかみ』を
 新たな創作のモチーフとして選ばれたのは『鯉つかみ』。夏芝居として昔から人気があり、しかも「その時々で、新しい仕掛けが施され、演者にあったあらゆる形の『鯉つかみ』が上演されてきました。非常に柔軟性のある作品だと思います」。染五郎自身も、こんぴら歌舞伎で平成23(2011)年4月に演じています。

 「今回は、ストーリーはありますが、ショー的な歌舞伎のエンタテインメント性を強調した作品に」としたうえで染五郎は、「歌舞伎独特の仕掛け、視覚的な白塗りや原色を使った鮮やかな衣裳…。今回のための隈取も新しく考えますし、女方がぶっかえりで赤い衣裳の姫から、青い衣裳の鯉に変身するところもお見せします。アクションも絵的に、様式美を出します」と構想を明かしました。

キーワードの「底力」とは
 「そこで、忘れてはいけないのは“底力”」と、染五郎は強調します。「底力は、自分にとっての作品のテーマであり、キーワードです」。

 「歌舞伎の技術は400年を超える歴史の中で積み上げられてきたもの。その精神を感じていただきたいです。歌舞伎俳優は、何代にもわたってつくり上げてきたものを体現できるように稽古し、そしてお見せする。また、伝統芸能ではありますが、商業演劇として成り立っているのは、世界でもまれなことだと思います。歌舞伎の美しさ、格好よさ、驚き、昔から受け継がれてきたことが現代にも通用する、その強さ、底力も感じていただければと思います」

 巨大な池の中の舞台、どのような形にするのか、幕はどうするのか、どこから登場するのか…、ゼロからつくり上げる中で染五郎が感じたのは、「何ができるかを考えるのではなく、何がしたいかを第一に考えることではないか」。舟での登場、立廻り、池に飛び込む等々、アイディアはふつふつとわき上がります。「ハイテクノロジーの映像に対して、人間の立廻りのパワーを感じていただく。音楽はいろいろな歌舞伎音楽を使う。つまり、歌舞伎の要素を詰め込んだ作品になると思います」と、言葉をあふれさせました。

世界のショーケース、ラスベガスでの上演
 世界有数のリゾート地、ラスベガスには世界各地から観光客が訪れます。「一つのステージが世界に発信される場所であることの素晴らしさ、うらやましさ、そして悔しさを感じます。そこに日本の伝統芸能、エンタテイメント性に長けた演劇が入り込む。歌舞伎にはその力があると思います」。さらに、自信を持って披露することで次の展開をも見据えています。

 「日本の皆様だけでなく、世界中の方々に歌舞伎を楽しんでいただきたい。そのために外国のお客様がご覧になりやすいようにと努力も研究もしております。が、それでも歌舞伎のエッセンスの部分は薄めたくないと思っております。伝統をきちんと受継いだ本来の歌舞伎を楽しんでいただける形にしていきます」と、迫本社長も力強く抱負を語りました。

染五郎が語る、ラスベガス「KABUKI Spectacle」


 「夏時間で暗くなるのが遅いので開演時間も遅いのですが、ラスベガスは24時間眠らない街ですから」、大勢の人が見ることになるだろうとバワーズ氏。20分強の作品を3日間で5公演、どこからでも自由に、無料でご覧になれる公演です。「もちろん、お支払いいただいても…」と染五郎が付け加えると、会見場はどっと沸きました。
 
 公演の概要ほか最新情報は、「KABUKI Spectacle at FOUNTAINS OF BELLAGIO Koi-Tsukami “Fight with a Carp”」公式サイトをご覧ください。

2015年07月15日

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