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竹柴正二「ニッセイ・バックステージ賞」受賞

▲ 前列右より、受賞者の竹柴正二(歌舞伎狂言作者)、新城榮德(舞台美術、背景画家)

 11月27日(金)、歌舞伎狂言作者の竹柴正二氏が、第21回ニッセイ・バックステージ賞を受賞、贈賞式に出席しました。

 ニッセイ・バックステージ賞は、舞台芸術を裏から支え、舞台づくりに貢献し、優れた実績を挙げている舞台技術者、いわゆる“裏方さん”たちに光を当て、その労苦に報いるために創設された賞です。平成7(1995)年に創設されて以来、歌舞伎では床山、衣裳、大道具、ツケ打ちなどの分野で受賞者が選ばれましたが、今回は狂言作者の竹柴正二氏が選ばれています。

 六世中村歌右衛門付の狂言作者として活躍し、数多くの海外公演にも同行するなど、歌舞伎界で全幅の信頼を寄せられており、歌舞伎座新開場で最初に柝を打ったのも竹柴正二氏でした。贈賞式でのインタビューでは、「この賞は自分にというより、歌舞伎の関係者みんなが取ったものだと思っています」と、喜びとともに感謝の念を語りました。

 狂言作者の仕事は客席からはほとんど見えませんが、一昨年に開かれたワークショップでも参加者が驚くほどその内容は多岐にわたるものです。長年の経験からくる知識や技術は、竹柴正二氏を何ものにも代えがたい存在にしていますが、「狂言作者の道を目指して入ってくる若い世代もおり、後進に期待をしている」と、将来を見据えて後進の指導にも余念がありません。今後ますますの活躍が期待される贈賞式となりました。

2015/11/27