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新橋演舞場「初春花形歌舞伎」初日の賑わい

 1月3日(日)、新橋演舞場「初春花形歌舞伎」が初日を迎えました。『車引』で幕を開け、続いて『弁天娘女男白浪』、そして7年ぶりに歌舞伎十八番の内『七つ面』が新たな台本によって上演されました。

 幕開きは豪快な荒事から。獅童は3度目の松王丸、23年ぶりの2度目の梅王丸に挑む市川右近に、10年ぶりの桜丸を勤める春猿、という三人の『車引』です。三人それぞれが異なる隈取で、時平公の公家悪の隈もあり、梅王丸は六方の引込みも見せます。歌舞伎らしさが横溢する一幕で、初芝居の気分も盛り上がってきます。

 

  続く『弁天娘女男白浪』は河竹黙阿弥生誕200年の年明けにふさわしい一作です。序幕は、「もしかしたら一番よく知られている歌舞伎のせりふでは」と、海老蔵が話していた「知らざぁ言って聞かせやしょう」が聞ける「浜松屋」と、五人の盗賊たちが名のりを上げる「稲瀬川勢揃い」。

 

 正体がばれた弁天小僧が煙管を器用に扱いながら身の上を明かすところと、五人の名のりは七五調のせりふが心地よく響き、黙阿弥作品を存分に堪能できます。海老蔵の弁天小僧菊之助に獅童の南郷力丸は、ともに7年前の新橋演舞場正月公演以来です。

 

 大詰は大屋根で、弁天小僧が大勢の捕手を相手に、傾斜のある屋根の上でスピード感あふれる大立廻りを見せます。観念して立ったまま腹を切る弁天、屋根がその弁天を乗せたまま向こう側へ回転する仕掛け、“がんどう返し”もみどころの一つです。

 

 せり上がってくる山門に鎮座する日本駄右衛門、滑川土橋に青砥左衛門が現れて二人が見合うところは、『楼門五山桐』の石川五右衛門と真柴久吉の一場をとり入れたもので、歌舞伎味あふれる豪快な幕切れです。

 

  最後の一幕は、歌舞伎十八番の内『七つ面』です。幕が上がると、家の宝「双面(ふたおもて)の面」を中心に面が飾られており、海老蔵の演じる元興寺(がごぜ)赤右衛門は双面の面を披露したあと、面を次々と取り替えて何人もの人物を踊り分けて見せます。踊り分けの妙に酔いしれたところで幕、…なのですが、ここから正月らしい趣向が用意されています。

 通して観れば、初春気分がたっぷり満喫できる演目立てで、幕間の売店も初芝居の記念にと土産物を選ぶお客様でおおいに賑わっていました。入り口正面には『弁天娘女男白浪』に登場する五人が一枚の羽子板になって、大きな鏡餅とともに飾られています。こちらもお見逃しなく。

 

 新橋演舞場「初春花形歌舞伎」は24日(日)までの上演。チケットは、チケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹にて販売中です。

2016年01月03日

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