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ラスベガス『獅子王』が4Kマルチライブビューイングに

ラスベガス『獅子王』が4Kマルチライブビューイングに

 

 

 5月7日(土)、羽田空港で、ラスベガス歌舞伎『KABUKI LION 獅子王』を、4Kマルチライブビューイングで楽しむイベントが開催され、市川染五郎の舞台挨拶も生中継されました。

 羽田空港国際線ターミナルにあるSKY HALLで開催されたのは、「ラスベガス歌舞伎『KABUKI LION 獅子王』遠隔高臨場上映実験見学会」で、NTTの最新技術と歌舞伎をコラボレートさせ、アメリカのラスベガスと東京の羽田の距離を一気に縮めて、臨場感あふれる視聴体験を可能にするイベントです。

 

 最初に、松竹の迫本淳一社長より、「歌舞伎の先輩たちが伝統を重んじつつ、新しいことに挑戦して今日があります」と、新しい歌舞伎鑑賞の形を探っていく実験の意義が語られ、NTTの篠原弘道副社長からは、「2020年、その先も見据えて、日本の伝統芸能である歌舞伎を世界へ発信するため、ICT技術もどんどんチャレンジしていきたい」との言葉とともに、ラスベガス公演も先月の「超歌舞伎『今昔饗宴千本桜』」も、そのチャレンジのスタートであることが語られました。

 

ラスベガス『獅子王』が4Kマルチライブビューイングに

 そしていよいよ、羽田の特設ステージに、ラスベガスで上演を終えたばかりの染五郎が、擬似3Dで登場、羽田に向けて舞台挨拶を行いました。「私は今、ラスベガスにいます。昨年の8月に、噴水の中に舞台をつくりまして『鯉つかみ』という新しい歌舞伎をつくりました。そして、再び、ラスベガスに帰ってまいりました。今回は、『KABUKI LION 獅子王』と題した新しい歌舞伎を、最新技術との融合を目指してつくりました」。染五郎だけを高詳細画像で抜き出し、リアルタイムに国際伝送する技術により、まるで染五郎が羽田のステージにいるかのような臨場感です。

 

 続いて羽田の取材陣から、歴史的舞台に立った感想を聞かれた染五郎が、「ここで歌舞伎ができる喜びより、戦いが始まった、そんな気がしました」と答える様子は、日米の距離をまったく感じさせないスムーズなやりとりとなりました。伝統と最新技術の融合についての質問には、「映像でないとできない歌舞伎、画面を見ることによって成立する歌舞伎もあるのではないかと思います」と、初日から公演を重ねての手応えを感じたからこその発言も飛び出しました。

 この日、4Kマルチ画面によるライブビューイングでは、劇場に設置された9台の4Kカメラが映し出す映像が、前方と後方に3面、下手側に1面、さらに天井に2面という、全天周4Kマルチ映像として映し出されました。激しい立廻りや水しぶきもくっきりと見える色鮮やかな歌舞伎の映像は、まるで劇場が羽田にやってきたよう。今回のラスベガス公演で駆使された、劇場を包み込むような映像体験までもが再現されました。9つの4Kマルチ映像を遠距離伝送し、しかも同期させて一つの映像にしたのは世界初の試みです。

 

ラスベガス『獅子王』が4Kマルチライブビューイングに

 さらに、ホールの前ではヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使用しての視聴体験も行われました。これは、劇場内に設置された360度全天球カメラが映し出した映像を、見ている視野だけを転送することにより、モバイル端末でも高品質の画像が楽しめるというものです。これにより、劇場内を見渡すこともできて、自分が劇場に行ったかのような感覚が得られます。

 

 また、ラスベガスの劇場前ホワイエで、体験希望者が列をなすほど好評を得た、「KABUKI LION Interactie Showcase」もホールの前に登場しました。アングルフリーで物体を認識し、表情豊かに大きな面にプロジェクションマッピングをする新技術を用いたもので、ラスベガスでは映し出された映像を隈取の面にしてプレゼント、さまざまな国の方々が面を手にしていました。 

2016年05月08日

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