10月14日（金）より始まる、テレビ東京 金曜8時のドラマ「石川五右衛門」の完成披露試写会に、出演の市川海老蔵が共演の國村隼、比嘉愛未とともに登場しました。

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　平成21（2009）年8月、新橋演舞場で上演された『石川五右衛門』は、原作者の樹林伸が海老蔵に当て書きをするようにつくられました。御園座での再演を経て昨年1月には、再び新橋演舞場でスケールアップした形で上演、この11月には博多座公演も控えています。

 

　その『石川五右衛門』を連続TVドラマ化（14日初回は2時間スペシャル）、舞台と同じく海老蔵が五右衛門を演じます。主題曲は海老蔵との共演も多い津軽三味線奏者、上妻宏光。海老蔵がTVドラマの主演を果たすのは13年ぶりで、9月27日（火）、東京の丸の内ピカデリーで行われた完成披露試写会には、上映前に五右衛門を演じる海老蔵とともに、豊臣秀吉役の國村、茶々役の比嘉と、ドラマの中心となる三人がそろいました。

 

懐かしいのに新しい、レトロでポップな作品

　「今までにない時代劇」（海老蔵）、「ドラマが“かぶく”とこうなるんだなと」（國村）、「本当に楽しい、若い人にも受け入れてもらえる時代劇では」（比嘉）と、三者三様に表現したドラマ「石川五右衛門」は、今の時代の新しい時代劇をつくり上げたようです。撮影は京都で昨年12月から6月までの長期に渡り、南禅寺の三門で歌舞伎の衣裳をまとった海老蔵が「絶景かな、絶景かな」と、京を見晴らす圧巻のシーンが必見の一話完結、勧善懲悪のドラマとなっています。

 

　「時代劇はこう、という王道の部分もあるけれど、いくらなんでもこうはならないだろうというところもあるのが面白い。それは内容ではなく、映像で行き過ぎている部分であって、本当に笑いながら見てしまいました」。第一話の感想をそう話した海老蔵は、「最終話まで楽しくなるよう編集してほしい」と注文しました。

 

　一方、國村が「首が痛くなるほど、後半では大仰な衣裳を着ています。非常に重くて本番以外では脱がせてもらっていたくらい」と言うと、比嘉も「着ているだけで緊張する素晴しい打掛け。意識することで姿勢がよくなり、動きも優雅になります。着物に助けられました」と話しましたが、その贅沢感はやはり時代劇ならではでしょう。

 

この人が出るとドラマもかぶく！

　舞台では秀吉の宝など盗みの大きさが物語の鍵でしたが、ドラマでは五右衛門が大道芸人の一座の座長に身をやつし、毎回、金持ちから盗んだ財宝を貧しい人々に分け与える義賊の面を描き出します。そして、「海老蔵さんと國村さんの芝居、動と静の戦いに現場で魅了されていました」と比嘉が目を輝かせたように、五右衛門と秀吉の対決がドラマの大きな核になっています。そこに絡むのが茶々。「戦国の世を生き抜いた強い女性の印象がありますが、今回は私なりに、二人にいとおしく思われる女性にチャレンジしました」。

 

　秀吉もさまざまに描かれてきた人物ですが、國村は今回、「“戦国びと”としての荒々しさ、強さを表に出し、一方で人の心をつかんでしまう茶目っ気のある人にもしたいと思って演じました。でも、どちらかというと、恐いほうが勝っているかもしれません」。重厚感のある演技が、五右衛門との対比をいっそう鮮やかにしました。「この人（海老蔵）が出ていると、ドラマもかぶいちゃう。ちょっとレトロですごくポップな仕上がりの作品です」。

 

　そう言われた当の海老蔵は祖父、十一世海老蔵も五右衛門を演じおり、「写真でしか見られないのですが、祖父の五右衛門像はあきらかに、ほかの方とは見た目が違っていました」と話し、國村が海老蔵に抱いたイメージ同様、“かぶいた”五右衛門だったことをうかがわせました。

 

　上映前には、サプライズゲストで五右衛門一家の一人、金蔵役の前野朋哉も参加し、大勢のお客様を前に「絶景かな！」と、四人で番組の特製チョコレートを客席にまくパフォーマンスも。そのチョコレートが、五右衛門といえば“五右衛門風呂”ということで、風呂桶に入れられており、それぞれが役名入りの風呂桶を手にしたところでイベントが終了しました。 

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　金曜8時のドラマ「石川五右衛門」はテレビ東京で10月14日（金）より、毎週金曜日20：00から放送です。番組公式サイト（テレビ東京サイト内）はこちら。