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14日も開催、ロームシアター京都「こんにちは歌舞伎」

14日も開催、ロームシアター京都「こんにちは歌舞伎」

 12月11日(月)、ロームシアター京都で顔見世興行特別企画 歌舞伎ワークショップ「こんにちは歌舞伎」の第1回が開催され、中村橋之助、中村福之助、中村歌之助が登場しました。

 メインホールの「當る戌歳 吉例顔見世興行」で襲名披露を行っている四代目橋之助、三代目福之助、四代目歌之助が拍手で迎えられ、いよいよ第1回の「こんにちは歌舞伎」が始まりました。第1部は三人のトークショー。パークプラザにお集まりの歌舞伎ファンを前に話し始めた三人、襲名を機に話す機会も増えているせいかトークも弾みます。

 

 話題の中心はやはり、今回の襲名と今まさに出演中の舞台について。大役に挑戦したり、一日に何役も勤めたりといったさまざまな初めての経験が、三人にとってこれまでになく大きな糧になっていることがうかがえました。本当はこっちの役がやってみたい、あの役に挑戦したい等々、本音もたくさん飛び出し、先輩俳優のアドバイスなど具体的なエピソードもたっぷりで、若手歌舞伎俳優の日頃の姿が見えてくるトークとなりました。

 

 この日も出演したばかりの『寿曽我対面』は、やはり思いも特別な様子。近江、八幡の座る位置など、細かい部分についても話題が及び、すぐにでも舞台を観たくなります。また、『俄獅子』の首抜きの衣裳は憧れの一つだったようで、「僕たちの真っ白な首抜きはあと10年くらいは観られないと思います、今回がチャンスです」と、ほかでは聞けないような話も出てきました。

14日も開催、ロームシアター京都「こんにちは歌舞伎」

 続いては、橋之助が「話が面白い、化粧(かお)がうまい」と、べた褒めの二人による第2部、ワークショップ「女方ができるまで」。千壽の解説付きで、りき彌が『藤娘』の藤の精になっていく過程をご覧いただくというものです。

 

 化粧道具の紹介や衣裳の着付けの手順を、関西弁の千壽がわかりやすく解説。まじめな話に「二日酔い気味のときは緩めの着付けで」などの冗談も交じり、その軽妙なトークに引き込まれていくうちに、一人の藤の精が完成していました。皆さんの目の前で、鏡をくりぬいた化粧前を使い、無駄のない動きで化粧をするりき彌。手際のよさと鮮やかな変身ぶりに、自然と拍手が起きました。

 第1回からおおいに賑わった歌舞伎ワークショップ「こんにちは歌舞伎」ですが、出演者たちは早くも次はもっと面白く、楽しくと準備を進めています。どなたでもお気軽にご参加いただけるイベントですので、ぜひ次回、14日(木)は、ロームシアター京都パークプラザ3階に、14:00にお越しください。入場は無料、お早めのご来場をお待ちしています。

2017/12/12