富十郎 新田神社・頓兵衛地蔵を参拝
歌舞伎座「十二月大歌舞伎」、『神霊矢口渡』の上演にちなみ、11月18日、中村富十郎が舞台成功・安全祈願のため、東京大田区にある新田神社・頓兵衛地蔵を参拝しました。
頓兵衛を演じる富十郎はまず、新田義興ゆかりの新田神社を訪れ、舞台の成功と安全を祈願。義興の残した刀等の展示されている宝物殿や、義興が埋葬された塚を見学。続いて、頓兵衛地蔵を訪れ、お花とお線香をお供えしました。
参拝を終えた富十郎は、「一度はお参りなり、拝見するということが、役者としていかに大事か…やっぱり、うかがうと違いますね。お参りするという心は、大げさに言うと日本の文化の一つですから。今日は本当にありがたい。」
頓兵衛について、「極悪人もいいところ。それで、矢が当たって死んじゃうんですから、罰当たりのお手本。義太夫・鳴物が入って大変な騒ぎで死んじゃうんだから、演じるほうとしては、はっきりしていて、気分いいんですよ(笑)。そういうところは歌舞伎の様式美ですね。」
役者の見せ場も多く、歌舞伎らしい面白さが詰まった『神霊矢口渡』をお楽しみに。
2006/11/18