歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

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 11月1日(日)、歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎 十一世市川團十郎五十年祭」が初日の幕を開けました。

 「芝居国のお正月」といわれる「顔見世」興行となる今月は、歌舞伎座正面に櫓が揚げられています。第五期歌舞伎座新開場の折に1年間ご覧いただいていたこの櫓は、元は幕府公認の芝居小屋を示すため、江戸三座のみが掲げることを許されていたもの。現在、歌舞伎座では通常、毎年11月にのみご覧いただける、顔見世興行の象徴となっています。

歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

1階ロビーに設けられた十一世團十郎の祭壇

 さらに、今月は、十一世市川團十郎の五十年祭でもあります。十一世は、七世松本幸四郎の長男として生まれ、昭和37(1962)年に團十郎を襲名するまで、花のある風姿で“海老さま”と呼ばれて多くの人々を魅了した、戦後歌舞伎を代表する名優です。

 その五十年祭にあたり、昼の部で『実盛物語』『若き日の信長』『御所五郎蔵』、夜の部で『江戸花成田面影(えどのはななりたのおもかげ)』『仙石屋敷』『勧進帳』『河内山』と、十一世にゆかりの演目をそろえ、華やかな顔ぶれで上演している今月は、昼の部で、十一世のために書き下ろされた『若き日の信長』、夜の部では、数多い十一世の当り役の一つとして人気だった『河内山』を、十一世の孫にあたる市川海老蔵が勤めます。

 

 また、夜の部の一幕目『江戸花成田面影』では、海老蔵の息子である堀越勸玄が初お目見得となります。父である海老蔵に手を引かれて舞台に現れた勸玄が、元気な声で「堀越勸玄でござります」と挨拶すると、客席は大きな拍手と笑顔に包まれました。

 歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」は、25日(水)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹にて販売中です。

2015/11/01