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鴈治郎ほか出演者が「四国こんぴら歌舞伎大芝居」へ意気込みを語る

鴈治郎ほか出演者が「四国こんぴら歌舞伎大芝居」へ意気込みを語る

 

 4月9日(土)から24日(日)、香川県 琴平町にある旧金毘羅大芝居(金丸座)の「四国こんぴら歌舞伎大芝居」で、襲名披露を行う中村鴈治郎をはじめ、出演の坂田藤十郎、中村扇雀、片岡愛之助、市川中車が、公演に向けての意気込みを語りました。

鴈治郎ほか出演者が「四国こんぴら歌舞伎大芝居」へ意気込みを語る

 32回目の「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は、四代目中村鴈治郎襲名披露公演として行われます。「素晴しい劇場で襲名披露、ありがたく思っております」との藤十郎の感謝に続き、鴈治郎も、「昨年1年間で全国を回ることができ、最後に大好きなこんぴら歌舞伎で襲名披露をさせていただける。“素敵なおまけ”のようでうれしいです」と言って感謝しました。また、現在の金丸座が修復された折には、柿葺落で二世鴈治郎が「浦島」を舞うなど、鴈治郎の名とこんぴら歌舞伎には浅からぬ縁があるとも語りました。

 

鴈治郎ほか出演者が「四国こんぴら歌舞伎大芝居」へ意気込みを語る

襲名披露で念願の『幸助餅』

 『毛谷村』で幕を開ける今回、襲名披露「口上」には藤十郎が登場します。『曽根崎心中』を初演した翌年、昭和29(1954)年に初めて父の二世鴈治郎と金丸座に出演した藤十郎。当時は現在と違って町の中にあり、昔の芝居小屋は風呂がなかったので、いわゆる五右衛門風呂で白粉を落としていたなど、思い出は尽きません。「琴平の町全体が一軒の家のような気がしました。人懐かしいところです。琴平のことを思いながら、お客様にお話をと思っております」。

 

 続いては『幸助餅』。鴈治郎は、「上方の世話物で人情話がやりたくて、松竹新喜劇からもってきてやらせていただいたもの。襲名披露興行でできるのが、たいへんうれしい。中車さんとどんな味の芝居になるのか楽しみです」と、自分でつくり上げた特別な思いのある演目を、襲名披露で上演するという望みがかない、喜びが隠せません。

 

鴈治郎ほか出演者が「四国こんぴら歌舞伎大芝居」へ意気込みを語る

上方の匂いのする『封印切』を

 第二部は『あんまと泥棒』から始まります。愛之助は「ばりばりの江戸弁ではなく、少し考えて工夫したい」と、初役挑戦にあたって思うところがあるようです。2度目の秀の市役の中車は、「(劇空間が)もう少し小さいところでやりたいと思っていたので、今から楽しみにしています。精いっぱい準備して臨みます」と意欲的に語りました。

 

鴈治郎ほか出演者が「四国こんぴら歌舞伎大芝居」へ意気込みを語る

 夕方にかかる時間の上演となるのが『鷺娘』。扇雀は、自然光が取り込める金丸座だからこその演出を考えているようです。「人工の照明をほとんど使わず、薄暗くしてやると、昔はこんな感じだったろうなと思います。ぜひ金丸座らしい明かりで『鷺娘』を踊りたい」。さらに、町のボランティアの人たちにも活躍してもらえるよう、「スッポンを使って出たり、ぶどう棚から雪を降らせるようにお願いするつもりです」と、構想を明かしました。

 

鴈治郎ほか出演者が「四国こんぴら歌舞伎大芝居」へ意気込みを語る

 最後は、もう一つの襲名披露狂言、『封印切』。「翫雀襲名でもさせていただいた家の芸。今回は愛之助さんの八右衛門を相手に、上方の匂いのする一座でできるのがうれしい」と鴈治郎。愛之助は藤十郎、扇雀の忠兵衛で八右衛門を勤めたことがあるものの、鴈治郎とは初めてで、「光栄です。鴈治郎襲名披露の最初の公演と、こうして最後の公演にも出させていただける。ありがたい」と、鴈治郎に感謝しました。

 「あんなに興奮する芝居小屋はない。花道に出ただけで興奮する自分がいました」と鴈治郎が言うと、扇雀も「芝居の神様が降りてくるというか、お客様が盛り上げて役者も乗せていただいて、本当にいい舞台がつくられるんです」と、出演者が口をそろえて金丸座を絶賛。

 

 また、金刀比羅宮の奥の院に近い参道の玉垣には、藤十郎と扇千景夫妻の奉納した柱があり、奥の院まで今年は何回行けるかといった話題も出て、会見はおおいに盛り上がりました。そんななか、初参加となる中車も、1月の公演中に藤十郎から以前の金丸座の話なども聞いたそうで、「隅から隅まで町を楽しみ、琴平を心に焼き付けて帰って来たいと思います」と、声を弾ませていました。

  

 旧金毘羅大芝居(金丸座)「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は、4月9日(土)から24日(日)までの公演。チケットは、2月21日(日)よりチケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹にて発売予定です。

 

鴈治郎ほか出演者が「四国こんぴら歌舞伎大芝居」へ意気込みを語る

2016/01/29