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歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」初日に向けて

歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」初日に向けて

 

 

 8月9日(木)に開幕する歌舞伎座百三十年「八月納涼歌舞伎」で、出演の中村扇雀、坂東彌十郎、松本幸四郎、市川猿之助、中村獅童、中村七之助、市川中車、市川右團次が、初日に向けての思いを語りました。

 「今年も納涼歌舞伎の季節がやって来ました。新しい作品、珍しい作品も目白押しでございます。かなり面白いお芝居が並んでおりますので、ぜひ、足を運んで納涼気分になっていただきたい」。扇雀は開口一番、気合十分なところを見せました。彌十郎も、「年齢層がちょっと高くなったかなと思ったんですが、今度は本当に若い人たちがいっぱい出ております。皆で一丸となって頑張ります。猛暑ですが、涼しくなるくらいの舞台の熱さで盛り上げたい」と力強く語りました。

 

 幸四郎はすべての部に出演、『龍虎』は染五郎と親子で踊ります。「舞台に出れば自分のことばかりというか、自分でいっぱいになってしまいます。『龍虎』は対決、踊り比べでもあるような踊りなので、精いっぱいぶつかり合いたい」。その幸四郎と『東海道中膝栗毛』で共演する猿之助は、「お名前が変わられて幸四郎、猿之助、この二つの名前で弥次さん喜多さんができることがうれしい」と喜びました。

 

 獅童は「納涼歌舞伎は勘三郎のお兄さん、三津五郎のお兄さんがおつくりになり、歌舞伎ブームを起こした公演。我々も負けずに全身全霊で、歌舞伎を見慣れない若い方たちにも喜んでいただけるように勤めたい」。『心中月夜星野屋』での十数年ぶりの女方が、獅童の母親にあまりにそっくりで懐かしかったと言ったのは七之助。10代、20代の多い楽屋の様子を見て、「和気あいあいと話している姿を見ると、このメンバーでこれから歌舞伎ができて、未来は明るいんじゃないかと思いました」と、脈々と受け継がれていく納涼歌舞伎に期待を寄せました。

 

 「僕も後輩なので、謙虚な姿勢で」臨んでいるという中車は『東海道中膝栗毛』で、「早替りを人生初めてやらせていただきます。本当に貴重な経験です」。1年ぶりの親子共演では團子の成長ぶりに目を細め、「このままいろいろな意味で大きくなっていってもらいたい」。2回目の納涼歌舞伎出演となる右團次は、「まだまだ新参者でございます。長い歴史の納涼歌舞伎を支えてこられた先輩方の足を引っ張らないように頑張りたい。祭りのような華やかさが出れば」と笑顔を見せました。

 

 「ほかの月には出ないような演目が、この8月には出ます。こんなのがあったんだ、歌舞伎って面白いなと、あらためて思ってもらえると思います。ぜひ、劇場へ足をお運びください」と、最後に扇雀が呼びかけ、あとはいよいよ明日の開幕を待つばかりとなりました。

 歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」は、9日(木)から27日(月)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹で販売中です。

2018/08/08