川連法眼

かわつらほうげん

 義経はまだ牛若丸といった幼少の頃、鞍馬山の別当(べっとう)、東光坊蓮忍(とうこうぼうれんにん)に預けられました。『義経千本桜』の通称"四の切"の川連法眼館の主、川連法眼は、その東光坊の弟子の一人、つまり義経には兄弟子に当たる人物でした。

 芝居では義経を匿う人物ですが、『義経記・巻第五忠信吉野山の合戦の事』(『義経記』の表記では"川つら"。)では、義経が潜伏していた吉野山から逃亡する際、鎧直垂(よろいひたたれ)に身を固め真っ先に追っ手となって立ち現れ、後詰に残った佐藤忠信の前に立ちはだかります。(み)

※別当(べっとう):大きなお寺の寺務を司る僧侶



解説

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