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天覧歌舞伎

てんらんかぶき

 本年(2007年)は、明治20年(1887年)に、初めての天覧歌舞伎が挙行されてから、120年目に当る節目の年です。

 天覧歌舞伎の会場となったのは、麻布鳥居坂にあった井上馨邸で、邸内に仮設の舞台を設けて、4月26日から29日まで4日間に渡って行われました。26日には明治天皇の行幸、27日には皇后(昭憲皇太后)の行啓、28日には各国公使が招かれ、29日には英照皇太后の行啓がありました。

 そして『勧進帳』をはじめとして、『土蜘』『寺子屋』『仮名手本忠臣蔵』などを上演しました。出演した俳優陣は、9世市川團十郎、5世尾上菊五郎、初世市川左團次のほか、当時の歌舞伎界を代表する人々でした。

 歌舞伎を天覧に供しようとする計画は、これ以前にもありましたが、実現には至りませんでした。明治20年に、待望の天覧歌舞伎が実現した背景には、時の総理大臣・伊藤博文の娘婿で、内務省参事官の末松謙澄(すえまつのりずみ)が設立した「演劇改良会」の後押しや、明治政府の当時の政策が大きく寄与しました。

 こうして行われた天覧歌舞伎は、好評のうちに幕を閉じ、歌舞伎俳優の社会的地位向上は勿論のこと、歌舞伎が我が国を代表する演劇であるという認識を強める大きな役割を果たしました。
 
 2007年4月24日、25日に、明治の天覧歌舞伎120年を記念した公演が、井上馨邸跡にある国際文化会館で行われました。そして所縁の演目である『勧進帳』が、当代の尾上菊五郎、市川團十郎ほかの出演で上演され、25日には天皇、皇后両陛下が来臨されました。(M)



解説

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