心にしみる侍の忠義や町人の人情話、豪華絢爛な衣裳、美しい音楽…歌舞伎にはエンターテイメントの要素が凝縮されています。その中でも歌舞伎を象徴するのが、江戸から400年の時を経て受け継がれる“様式美”。
ストーリーの流れに織り込まれる美しい「型」、台詞や動きのリズムを作り出す「間」――俳優の身体が創り上げる独特の美しさは、観るものにどのような想いを抱かせるのでしょうか。
今回は、陸上のプロアスリートとして活躍する為末大選手と観劇しました。10代の頃から国際大会で活躍し、2001年と2005年の世界陸上400メートルハードルで銅メダルを2度獲得。シドニーオリンピック、アテネオリンピック、北京オリンピックという大舞台を経験し続けてきた為末選手の目を通すと、歌舞伎を構築する身体表現に深い意味が重なってきます。