取材協力(浮世絵木版画画像提供)/アダチ版画研究所、インタビュー・文/富樫佳織、写真/伊藤康弘、構成/栄木恵子(編集部)

 「当世風」という言葉が大流行した江戸の町。その意味は「現代風」です。
 庶民の生活が豊かになり、衣食住を楽しむ習慣が爆発的に広がった江戸の町では「当世風」を熟知していることこそが粋人(すいじん)でした。そこでいち早く多くの人に最先端の流行を広めたものが浮世絵版画です。
 読本の挿絵や街角の風景画、当世流行の役者の姿。木版に刻まれた江戸の活き活きとした文化は、職人の手から手に伝えられ現代の日本にも生きています。

 東京で江戸からの手法を守り抜くアダチ版画研究所さんにおじゃまして、職人の手に宿る江戸の技とデザインを探ります。



江戸職人手帖

バックナンバー