取材協力(浮世絵木版画画像提供)/アダチ版画研究所、インタビュー・文/富樫佳織、写真/伊藤康弘、構成/栄木恵子(編集部)

 江戸時代から現代へ。職人の手から手へと伝えられてきた技を、浮世絵の工房に探る第2回は、アダチ版画研究所の「摺り」の現場におじゃまします。

 浮世絵版画は北斎や広重といった絵師の描いた線画を元に、版元と絵師が決めた配色に従って彫師、摺師がそれぞれの仕事を担う分業によって完成されます。絵師の線を克明に版木に刻み込むのが彫師、その版木に絵具をのせ、和紙の上に極彩色の世界を表現するのが摺師です。
 人々を熱狂させた、粋でいなせな役者たち。皆さんもご存知の「役者絵」の「摺り」の制作現場を取材し、江戸時代の最先端だった印刷技術に迫ります。



江戸職人手帖

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