巡業
平成19年度
(社)全国公立文化施設協会主催
中央コース
松竹大歌舞伎
平成19年7月1日(日)~7月31日(火)
一、歌舞伎のみかた
毎回ご好評をいただいている歌舞伎のみかた。今回は市川笑三郎と、市川春猿の二人が歌舞伎の成り立ちや音楽などを解説します。人気の若手俳優二人による、かけあいのトークで、堅苦しいと思われがちな歌舞伎の世界を、楽しく御案内いたします。
また、次の演目「俊寛」のみどころなども合わせてご紹介しますので、公演をより深くお楽しみいただけます。
二、平家女護島 俊寛
この作品は、江戸時代を代表する劇作家近松門左衛門作の浄瑠璃を歌舞伎化したものです。原作の「平家女護島」は享保4年(1719年)大坂・竹本座で全5段構成の人形浄瑠璃として初演されました。今回上演される「俊寛」は、そのうちの一幕で、海外でもたびたび上演され、国境を越えて感動を与えてきた名作です。
「平家物語」にある有名な史実を題材にしていますが、近松はそこにフィクションを加え、歴史の事実を超えた深い人間ドラマを作り上げました。
平清盛に反抗し、謀反を企てた俊寛は、仲間とともに都から遠く離れた鬼界ヶ島に流されました。史実では、後日ほかの仲間は許され都に帰り、俊寛のみが許されずに島に残されるのですが、この作品では、一旦は京都に帰ることを許された俊寛が若い恋人たちのために、自ら島に残る決心をするのです。
しかし一行を乗せた船が出てしまうと、俊寛は思わず船を追いかけてしまうのでした。遠ざかりゆく船を見送る幕切れまで、絶海の孤島を舞台に人間の崇高さも、弱さも余すところなく描きだされた名作をお楽しみください。
三、お祭り
重厚なドラマを御堪能いただいたあとは、江戸の風俗を描いた軽快な舞踊をお楽しみいただきます。お祭りは江戸の人々にとって最大の娯楽でした。特に、赤坂日枝神社の山王祭りと神田明神の神田祭りは江戸二大祭りといわれ、江戸っ子の誇りであり、毎年交互に本祭りが行われました。登場するのは、鳶頭と芸者たち。どちらも江戸の粋を代表する役柄で、すっきりとした姿で踊ります。前の幕では悲劇を演じていた俳優が一転して、いなせな鳶頭とあでやかな芸者姿にがらっと変わり、顔をそろえるのも、歌舞伎ならではのお楽しみです。



