平成22年度

(社)全国公立文化施設協会主催

東コース

松竹大歌舞伎


上演時間

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演目と配役

昼の部



一、恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)


  重の井子別れ

           乳人重の井  中村 魁 春
         本田弥三左衛門  松本 錦 吾


二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)


           武蔵坊弁慶  松本 幸四郎
             源義経  中村 魁 春
            亀井六郎  市川 高麗蔵
            片岡八郎  中村 松 江
            駿河次郎  澤村 宗之助
           常陸坊海尊  松本 錦 吾
           富樫左衛門  中村 梅 玉



夜の部



一、雨の五郎(あめのごろう)


            曽我五郎  中村 松 江


二、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)


  祇園一力茶屋の場

          大星由良之助  松本 幸四郎
            遊女お軽  中村 魁 春
          寺岡平右衛門  中村 梅 玉


三、近江のお兼(おうみのおかね)


           近江のお兼  市川 高麗蔵

みどころ

昼の部

一、恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)

  重の井子別れ
 京都の由留木家(ゆるぎけ)の息女調姫(しらべひめ)の嫁入りの日。幼少の調姫は、関東へ下るのが嫌だと言い出します。そこで三吉という幼い馬子が呼ばれ、調姫と道中双六をして、姫は機嫌を直します。姫の乳人(めのと)の重の井は、三吉に褒美を与えますが、実は三吉は重の井の子どもでした。訳あって離れ離れになっていた母と子。しかし、重の井は立場上、母と名乗ることが出来ません。
 魁春の重の井が、母と乳人の立場で苦悩をみせる子別れの物語です。

二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)

 兄の頼朝に追われる義経の一行は、山伏姿に変装して奥州を目指しています。途中、加賀国の安宅の関所で、関を守る富樫から問いただされる一行。弁慶は、東大寺再興の勧進僧だと名乗り、機転を効かせて、白紙の巻物を勧進帳として読み上げます。富樫からの問答にも堂々と応答した弁慶は、通行を許されます。しかし、強力(ごうりき)に身をやつした義経が怪しまれると、弁慶はとっさに金剛杖で義経を叩きのめすのでした。富樫はこの様子をみて、義経と知りつつ一行の通行を許可します。
 延年の舞や飛び六方など見どころ多い荒事の弁慶を、上演回数千回を超えてなおも挑み続ける幸四郎が勤めます。梅玉の富樫、魁春の義経とともに、歌舞伎十八番の名作をお楽しみ下さい。
 これまで幸四郎は、全国各地で勧進帳を上演してきましたが、今回の巡業中に、全都道府県での上演を果たします。



夜の部

一、雨の五郎(あめのごろう)

 春雨の夜、蛇の目の傘をさした曽我五郎は、大磯の遊女の化粧坂(けわいざか)の少将(しょうしょう)のもとへ向かっています。父の仇討ちを胸に秘めながらも、廓(くるわ)通いをする五郎の色気と艶やかさ、それと同時に荒事の豪快さや勇壮な立ち廻りをみせるこの作品は、曽我物の中でも人気の舞踊です。

二、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)

  祇園一力茶屋の場
 今回は釣灯篭の下で、由良之助が手紙を読む件りからの上演です。
 祇園の一力茶屋では、連日、元塩冶家(もとえんやけ)の家老であった大星由良之助が遊興に耽っています。そんな由良之助が、塩冶の奥方からの密書を読み始めます。しかし、二階の部屋では遊女のお軽が鏡を使って、一方、床下では高家(こうけ)に通じている九太夫が密書を盗み読みます。お軽に気づいた由良之助は、突然、お軽を呼び寄せ身請けをすると言い出しますが......。
 華やかな茶屋を舞台にしながら、由良之助の真意や平右衛門とその妹のお軽の誠実さが次第に明らかになる七段目。幸四郎の由良之助、魁春のお軽、梅玉の平右衛門という豪華な顔ぶれでの忠臣蔵の一幕をお楽しみください。

三、近江のお兼(おうみのおかね)

 琵琶湖の東岸、野洲川のほとり。近江晒(さら)しを手にして現れたお兼は、漁師相手に立ち廻ったりと大力の持ち主です。他方で、近江の地を折り込んだ切ない女心や盆踊唄を踊ったりと田舎娘らしい純朴さも表現します。晒しを巧みに使い、趣向に富んだ楽しい舞踊をご覧に入れます。