大阪松竹座
十月花形歌舞伎
通し狂言
そめもようちゅうぎのごしゅいん
染模様恩愛御書
ほそかわのかたきうち
細川の男敵討
平成18年10月2日(月)~26日(木)
みどころ
この作品は『蔦模様血染御書(つたもようちぞめのごしゅいん)』という外題で明治22年11月、市村座で初演されました。当時は、本火を使った演出で大評判となりましたが、衆道(男色)という主題や、見せ場である大火事の演出の問題により長らく上演が途絶えていました。今回、その幻の傑作が、若き花形俳優の果敢な挑戦により新たに甦ります。
あらすじ
大川友右衛門(染五郎)は、浅草観音参詣の折、美しい若衆姿の印南数馬(愛之助)を見染めます。数馬が細川家の小姓と知った友右衛門は武士の位を捨て、細川邸に中間として奉公するようになります。ある日、友右衛門は数馬の寝室に忍び、二人は衆道の契りを結びます。数馬から横山図書(猿弥)という父の敵があることを打ち明けられた友右衛門は、数馬と互いの腕の血をすすり合い兄弟の義を結び、敵討ちの助力を約束します。ところがこの様子を、かねてから数馬に心を寄せる腰元のあざみ(春猿)が見つけ、細川候(段治郎)の知るところとなります。お咎めを蒙ると思いのほか、友右衛門の数馬への思いと、数馬の孝心の篤さに感銘を受けた細川候に、逆に士分に取り立てられた友右衛門は、いずれこの御恩に報いようと決心します。
ある日、細川邸に起こった火事はまたたく間に燃え広がり、このままでは細川家の宝である、将軍より拝領した御朱印が灰燼に帰すのも時間の問題となります。ここに馳せ参じた友右衛門は、御恩に報いるのはこの時をおいてないと火中に飛び込み、ついには自らの腹をかき切り、御朱印をその中に入れて・・・
