みどころ



新橋演舞場

秀山祭九月大歌舞伎

平成22年9月2日(木)~26日(日)


昼の部

一、月宴紅葉繍(つきのうたげもみじのいろどり)

紅葉たけなわの頃、美男美女として知られる在原業平と小野小町が月を眺めながら舞い遊びます。
平安時代の歌人で六歌仙に数えられている業平と小町の二人が繰り広げる、季節感溢れる優美な舞踊です。


二、伊賀越道中双六

  沼津(ぬまづ)

 東海道を旅する呉服屋十兵衛は、荷物を持たせた雲助の平作が怪我するので印籠の妙薬で治療します。道を急ぐ十兵衛でしたが、平作の娘お米に一目惚れし、平作の家に立ち寄ります。その夜、お米が十兵衛の印籠を盗もうとします。実はお米の夫は手傷がもとで病に臥しており、その傷を治したい一心で妙薬を盗もうとしたのでした。その話に耳を傾ける十兵衛は......。偶然が引き起こす悲劇を巧みに描いた義太夫狂言の名作をご覧下さい。
 またこの度、中村歌六、中村歌昇の屋号が萬屋から播磨屋に復することとなり、中村吉右衛門とともに劇中にてご披露いたします。


三、江戸絵両国八景

  荒川の佐吉(あらかわのさきち)

 腕のいい大工からやくざの世界に憧れた佐吉は、親分の鍾馗の仁兵衛のもとで未だ子分の身。そんな中、仁兵衛は浪人成川郷右衛門に斬られて縄張りを奪われてしまいます。その後、本所の裏長屋で零落した生活をする仁兵衛は、姉娘のお新が産んだ盲目の卯之吉を佐吉に託し、いかさま賭博に手を出し殺されてしまいます。残された佐吉が、友人の大工の辰五郎の助けを借りて卯之吉を育てていると......。
 人情の機微をとらえ、男の生きざまを描いた真山青果の世話物の名作です。


四、寿梅鉢萬歳(ことぶきうめばちまんざい)

 初春の訪れを告げる萬歳がやって来て、吉例の舞を舞い始め、繁栄と長寿を願うと、華やぐ町へと去っていくのでした。
 人形浄瑠璃の四変化舞踊のひとつ。目出度く明るい舞踊をお楽しみ下さい。



夜の部

一、猩々(しょうじょう)

 酒を好物とする猩々が酒売りの前に現れ、勧められるままに酒を飲むと上機嫌となり、酒の徳を謳いながら舞って見せます。  中国の伝説の霊獣、猩々を巧みに表現した、華やかなご祝儀舞踊です。


二、平家女護島

  俊寛(しゅんかん)

 絶海の孤島に流罪となった俊寛僧都、平判官康頼、丹波少将成経は、流人の生活に疲れ果てています。そんな俊寛を喜ばせたのは、成経が島の海女である千鳥と夫婦になったことでした。一同が形ばかりの婚礼を執り行っていると、都からの赦免船が到着し、丹左衛門尉基康と瀬尾太郎兼康が上使として現れ......。
 俊寛の悲劇を描く近松門左衛門の名作をご堪能下さい。


三、鐘ヶ岬(かねがみさき)

 再興された道成寺の鐘供養。そこへ現れた清姫は、撞鐘への募る思いを舞に託します。
 艶やかなクドキや揺れ動く女心や恋心をつづる廓尽くしが見どころです。『京鹿子娘道成寺』を地唄に取り入れたしっとりした舞をお楽しみ下さい。

  うかれ坊主(うかれぼうず)

 門付けで芸を見せて歩くのが生業の願人坊主。手桶と銭錫杖を持ってきた願人坊主は、節にのせて、身の上を語ります。  江戸の風俗を描いた、軽妙洒脱な舞踊をご覧頂きます。


四、双蝶々曲輪日記

  引窓(ひきまど)

 濡髪長五郎が与兵衛の母お幸のもとを訪ねて来ます。実は、長五郎はお幸の実子。お幸は与兵衛の父のところへ後妻にきたため、与兵衛とは義理の親子でした。そこへ代官に取り立てられ、十次兵衛を名乗ることを許された与兵衛が戻ります。その与兵衛の初仕事とは、大阪で起こった事件の下手人長五郎を捕縛することでした。実子と義理の息子の間で苦しむお幸は......。
 親子兄弟それぞれの義理と情を描いた、情趣溢れる丸本世話物の名作を上演いたします。

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