中村勘太郎改め
六代目中村勘九郎襲名披露
二月大歌舞伎
上演時間
昼の部
| 上演時間 |
歌舞伎十八番の内
鳴神
|
11:00-12:12 |
| 幕間 30分 |
新古演劇十種の内
土蜘
|
12:42-2:01 |
| 幕間 20分 |
天衣紛上野初花
河内山
|
2:21-3:50 |
夜の部
| 上演時間 |
御存 鈴ヶ森
|
4:30-5:08 |
| 幕間 15分 |
六代目中村勘九郎襲名披露
口上
|
5:23-5:47 |
| 幕間 35分 |
新歌舞伎十八番の内
春興鏡獅子
|
6:22-7:19 |
| 幕間 15分 |
ぢいさんばあさん
|
7:34-8:52 |
演目と配役
昼の部
一、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
鳴神上人 橋之助
所化白雲坊 亀 蔵
所化黒雲坊 男女蔵
雲の絶間姫 七之助
二、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも)
僧智籌実は土蜘の精 勘太郎改め勘九郎
源頼光 三津五郎
侍女胡蝶 福 助
平井保昌 橋之助
渡辺綱 松 江
坂田公時 巳之助
碓井貞光 児太郎
ト部季武 国 生
太刀持音若 宜 生
巫子榊 芝 雀
番卒藤内 勘三郎
番卒次郎 仁左衛門
番卒太郎 吉右衛門
天衣紛上野初花
三、河内山(こうちやま)
質見世より玄関先まで
河内山宗俊 仁左衛門
松江出雲守 勘太郎改め勘九郎
宮﨑数馬 錦之助
腰元浪路 隼 人
北村大膳 由次郎
高木小左衛門 東 蔵
後家おまき 秀太郎
和泉屋清兵衛 我 當
夜の部
一、御存 鈴ヶ森(すずがもり)
幡随院長兵衛 吉右衛門
東海の勘蔵 彌十郎
北海の熊六 錦之助
飛脚早助 家 橘
白井権八 勘三郎
二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)
勘太郎改め勘九郎
幹部俳優出演
三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)
小姓弥生後に獅子の精 勘太郎改め勘九郎
胡蝶の精 玉太郎
同 宜 生
用人関口十太夫 亀 蔵
家老渋井五左衛門 家 橘
四、ぢいさんばあさん
美濃部伊織 三津五郎
宮重久右衛門 扇 雀
宮重久弥 巳之助
妻きく 新 悟
戸谷主税 桂 三
石井民之進 男女蔵
山田恵助 亀 蔵
柳原小兵衛 秀 調
下嶋甚右衛門 橋之助
伊織妻るん 福 助
みどころ
昼の部
一、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
陽成帝の御世。朝廷に恨みを抱く鳴神上人は、北山の岩窟に籠り、自らの行法で世界の竜神を滝壺に封じ込めます。そのため雨が降らず、民衆は旱魃に苦しんでいました。朝廷では絶世の美女、雲の絶間姫を上人のもとに遣わし、その色香で上人を堕落させようとします。はじめは警戒する上人でしたが、絶間姫の色気に抗しきれず破戒し、泥酔している間に、姫が注連縄を切って竜神を解放したのを知ると、生きながらに怒れる雷となって姫の後を追うのでした。
古風なおおらかさと歌舞伎十八番ならではの豪快な荒事の魅力を盛り込んだ舞台を存分にお楽しみ下さい。
二、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも)
重病の床に伏す源頼光のもとへ、主人の病気を気遣う家臣の平井保昌が見舞い、侍女の胡蝶は慰みにと紅葉の名所の様子を踊り聞かせます。夜も更け、頼光が再び病に苦しむところ、比叡山の僧智籌が現れて、病平癒の祈祷を申し出ます。しかし、智籌の火影を見て、異形の者と悟った頼光が智籌に一太刀浴びせると、土蜘の精の本性を顕わし、消え失せます。そして、館の庭では、番卒の太郎、次郎、藤内が土蜘退治を祈願して、巫子榊に諌めの舞を舞わせます。一方、土蜘退治を命じられた保昌が、四天王とともに智籌の血潮を辿って行くと...。
源頼光による葛城山の土蜘蛛退治伝説を題材にした荘重な舞踊劇。千筋の糸を繰り出す歌舞伎の様式美に溢れた華麗な立廻りに、新勘九郎が挑みます。
天衣紛上野初花
三、河内山(こうちやま)
悪巧みに長けたお数寄屋坊主の河内山宗俊は、腰元勤めに出ている上州屋の娘浪路が、奉公先の松江出雲守の屋敷に幽閉されている事を聞きつけ、お金欲しさに娘の奪還を請け負います。松江邸に赴いた河内山は、上野寛永寺の使僧と偽り、威風堂々と出雲守をやりこめて娘を救い出します。役目を終えた河内山が帰ろうとしたところ、玄関先で家臣北村大膳に素性を見破られてしまいますが、開き直って啖呵を切り、悠々とその場を引き上げるのでした。
大胆不敵で憎めない悪ぶりが魅力的な主人公が繰り広げる爽快な河竹黙阿弥の人気作をご覧に入れます。
夜の部
一、御存 鈴ヶ森(すずがもり)
東海道品川宿の近く鈴ヶ森。夜は盗賊と化した雲助が多数出没しています。ここへ通りかかったのは、はかなげな美少年白井権八。暗闇から大勢の雲助が現れ襲いかかりますが、権八は、見事な刀さばきで次々と斬り倒していきます。その様子を窺っていた花川戸の侠客幡随院長兵衛(※)は、権八に感心し、その腕に惚れ込んで、権八を匿うことを申し出ます。二人は江戸での再会を約束して別れるのでした。
小道具を巧みに用いた立廻りに数々の名セリフなど、歌舞伎の楽しさが凝縮された一幕。男と男の運命的な出逢いを描いた鶴屋南北の作品をお贈り致します。
※「侠」は正しくは「人偏+夾」
二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)
勘九郎は、新勘九郎の父である当代勘三郎が五代目として長年、数々の舞台を重ねてきた名跡です。この度、息子の勘太郎が六代目勘九郎として、その名を引き継ぐこととなります。新勘九郎の誕生を祝い、幹部俳優が顔を揃え、襲名披露のご挨拶を申し上げます。
三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)
江戸城の大奥。初春吉例のお鏡曳きが執り行われ、将軍の御前で踊りを所望された小姓弥生は、恥じらいながらも、袱紗や扇子を使って可憐に舞います。やがて弥生が祭壇に祀られた獅子頭を手にして踊り始めると、突然、獅子の精が弥生に乗り移り、何処へともなく駆け去ります。まもなく獅子が現れ、牡丹の花や胡蝶に戯れて獅子の狂いをみせるのでした。
六代目菊五郎、祖父十七代目勘三郎へと受け継がれ、父勘三郎も幾度となく勤め、多くの人々に愛されてきた歌舞伎舞踊の大曲に挑戦する新勘九郎にご期待下さい。
四、ぢいさんばあさん
江戸城の警護にあたる美濃部伊織と、妻るんは、人も羨むおしどり夫婦。しかし、伊織が怪我を負ったるんの弟の宮重久右衛門に代わり、京でのお役目を命じられ、離ればなれに。三か月後、泥酔して絡んできた同輩の下嶋甚右衛門を誤って斬ってしまった伊織は、越前へ預かりの身となり、それを知ったるんは、筑前へ奥女中奉公に出ます。それから三十七年後、再会した二人は...。
森鷗外の短編を宇野信夫が巧みに脚色した新歌舞伎。人生の変転と人の変らぬ愛が描かれた心温まる作品をお楽しみ下さい。