松緑『ハリジャン』で熱演

松緑『ハリジャン』で熱演

 演劇ユニット「InnocentSphere」が尾上松緑を主演に迎え、新作「ハリジャン」(ヒンドゥー語で「神の子」)を東京・世田谷のシアタートラムで上演しています。

 脚本・演出の西森英行は「松緑さんにあて書きした作品。徹底的な悪役に徹してもらいます」。それに松緑は「最後に正義に寝返るような、ご都合主義の悪役はやりたくない」と応えたといいます。

 物語は松緑演じる渋谷ヱビスを中心に展開。障害を持つが悪意をもって行動する主人公、そして彼とかかわることで悲劇に見舞われる周囲の人々の姿を深く描いていきます。

 小劇場ならではの熱気と迫力、エネルギッシュで効果的な音楽。そして現代劇の主人公を松緑がまさにはまり役で演じています。「まことの炎は、苦悩の油を注がれてさらに激しく燃え上がる、だから俺は油を注ぎ続けた…」松緑の力のあるセリフも印象的です。

 歌舞伎では見ることの出来ない松緑の一面を見る絶好の機会。公演は4月27日(日)まで、ぜひお見逃しなく。

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2008/04/24