市川段治郎が語る『獨道中五十三驛』

 3月、新橋演舞場では弥生花形歌舞伎 『猿之助十八番の内 獨道中五十三驛』が上演されます。作品の見どころを市川段治郎さんにうかがいました。

段治郎 新橋演舞場という素晴らしい劇場で、猿之助十八番『獨道中五十三驛』を、我々一門で上演させていただく事に、強く責任感を感じると共に、お客様そして師匠・猿之助の期待に応えられるよう必死になって取り組みたいと思っています。

 前回東京で、この『獨道中五十三驛』を上演した際に、師匠が勤めていた役の一つ、丹波与八郎を勤めさせていただきます。物語のヒーローとなる重要な役ですが、一番の見せ場は、なんと言っても二幕目の最後、20トンの本水を使った立廻りではないでしょうか。僕自身、本水の中の立廻りは初めてですが、水を使うことによる演出を最大限に生かした立廻りをしたいと思っていますし、お客様には、立廻りでスカッとしていただいた上に、滝から発生する大量のマイナスイオンも浴びていただき、さらに元気になっていただきたいと思っています(笑)。

 新橋演舞場には、長年スーパー歌舞伎で出演させていただいてきました。スーパー歌舞伎3作目の『八犬伝』で、部屋子襲名もさせていただき大抜擢もしていただきましたし、『新・三国志III』では、師匠の代役も勤めさせていただきました。様々な意味でこの劇場に育てていただいているという思いを人一倍強く持っています。裏も表も、そして舞台の上もよく知っているので、今回もとても安心して勤められると思っています。

 歌舞伎美人のホームページは30~40代の女性の方が多くご覧になっているとうかがいました。私たち一門のお芝居には、私たちと同世代の女性の方々も沢山観に来て下さいます。皆さんに支えられて、勇気づけていただくことで、さらにお芝居も盛り上がり、僕自身もさらに奮闘できると思っています。皆様が新橋演舞場に足を運んで下さって、我々を激励して下されば、こんなに嬉しいことはありません。

公演情報はこちらをご覧ください。

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2009/03/09