新春浅草歌舞伎で鏡開き

新春浅草歌舞伎
 

 浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」初日の1月2日(火)、恒例の鏡開きが行われ、早朝からかけつけたファンを前に、公演を主催している松竹株式会社の挨拶、吉住弘台東区長の祝辞に引き続き、出演俳優らが挨拶し、お正月らしく樽酒を振る舞いました。

片岡愛之助

片岡愛之助―――
 おととし以来この『新春浅草歌舞伎』に出演させていただいております。昼の部では、いがみの権太、夜の部では、入江丹蔵と奥方玉の井を勤めさせていただきます。お正月早々なんですが、昼も夜も華々しく死なせていただきます(笑)。1ヶ月、気合を入れて、みんなでがんばっていきたいと思います。

 
中村獅童

中村獅童―――
 昼の部は、「すし屋」で梶原平三景時、「身替座禅」で奥方玉の井を、午後の部では「義経千本桜」で知盛をやらせていただきます。お正月から、知盛のような大役を勤めさせていただくこと、非常にありがたく、嬉しく思っております。今年は亀治郎さんがいらっしゃいませんが、その分みんな体当たりで、一生懸命千穐楽まで演じていきたいと思います。

 
中村勘太郎

中村勘太郎―――
 今年で浅草歌舞伎は7回目。最初の年は、お客様が入らずみんな苦労して、(客席が)「あっ、ちょっと埋まってきた…」って。それから思うと夢のようで、本当に思いが詰まった舞台でございます。7回目ということで、ラッキー7、そして七之助の7(笑)気合が入ります。1ヶ月間、まだまだの芸ですが一生懸命勤めますので、昼観た方は夜、夜観た方は昼。昼2回、夜2回…と何回でも来て下さい。何回でも楽しんでいただけるように、一生懸命気合で勤めます。

 
中村七之助

中村七之助――― 
 この7回全て出演しているのが、僕と獅童さんと男女蔵さんだけ。これからもずっと続けていきたいと思っています。亀治郎さんが、“継続は力なり”とおっしゃってましたが、この様に新春・浅草の定番になり、本当に嬉しく思っています。今回の「すし屋」は大阪型で、襲名のときに父が勤めた「すし屋」とはぜんぜん違うんです。同じ狂言でも“こんだけ違うか!”ってくらい。ぜひ、愛之助さんの権太を観にきてください。そして、「身替座禅」。これも、父が大切にしている舞台で、兄が右京、そして僕が太郎冠者で同じ舞台に出て行く…ぐっと来るものがあります。そして、夜の部は「渡海屋・大物浦」の典侍の局。浅草の平成中村座では、僕は義経で、福助の叔父が典侍の局を勤めていました。それを観て、いつか絶対にやりたいと思っていた役でした。それを、初役で、しかもこの浅草歌舞伎で勤めさせていただける、本当に嬉しいです。一生懸命勤めますので、1ヶ月間どうぞよろしくお願いします。

中村亀鶴

中村亀鶴―――
 毎年、お客様の力で舞台に出させていただいていると感じて勤めています。歌舞伎というのは舞台でライブ。映像のように一回撮って、同じものを何回も繰り返し見ることはできません。出演者も毎日、気持ちも違えば体調も違います。ですから、できるかぎり、皆さんも毎日のように観に来てくださるようお願い致します(笑)。

 
市川男女蔵

市川男女蔵―――
 今回、昼の部の「すし屋」で弥左衛門というおじいさん役をやらせていただきます。夜の部では、「渡海屋・大物浦」で弁慶をやらせていただきます。「1月は、とりあえず、浅草歌舞伎を見に行こうよ!」といってくれるお客様が大変多くなりました。ほんとに感謝感激、頭がさがるばかりです。毎年ここに帰ってきて、一年の始まりを浅草で迎えられること、本当に嬉しいく思っております。これからもよろしくお願いします。

 

 すっかり新春・浅草の風物詩となった浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」。開幕に先立ち、出演俳優による<年始ご挨拶>もあり、こちらもお楽しみ。花形俳優による熱気溢れる舞台をお見逃しなく。

新春浅草歌舞伎

▲ 樽酒を振舞う出演俳優陣

2007/01/05