わらしべ夫婦双六旅 記者懇親会レポート

わらしべ夫婦双六旅 記者懇親会レポート

 新橋演舞場2月公演『わらしべ夫婦双六旅』のスタッフ・出演者が公演への意気込みを語りました!!

 2月の新橋演舞場は、『わらしべ夫婦双六旅』を上演いたします。この作品は、昨年2月『殿のちょんまげを切る女』でもタッグを組んだ、中島淳彦作・ラサール石井演出による、待望の新作となります。

 出演は、これまで『浅草パラダイス』シリーズはじめ、2月の新橋演舞場を爆笑と涙で包み込んできた、中村勘三郎と藤山直美の名コンビに加え、今回は上島竜兵、矢口真里、余貴美子と、それぞれの分野で華々しく活躍する、個性豊かな面々が勢ぞろい!

 今回の舞台は大正時代。すごろくのように浮いて沈んで、東へ西へと流れ、金銭欲や出世欲にまどわされる人々、貧しくても明るくたくましく、まっすぐに生きようとする人々・・・。それぞれの人生模様が、絡まりあって楽しく展開する物語がおおいに盛り上がります。

中島淳彦(作)―――
 「去年の『殿のちょんまげを切る女』で初めて参加させて頂きました。勘三郎さんと直美さん出演というだけで緊張しましたが、今年も緊張しております。とても豪華なメンバーで、勘三郎さん、直美さん、ラサールさん、皆さんにアイディアや、アドバイスを頂きながら、やっております。必ずおもしろいお芝居になると思います。」

ラサール石井(演出)―――
 「昨年2月の座組の雰囲気がとても良く、“またやりたいね”と、盛り上がった打ち上げの席で、あっという間に今回の筋ができました。今回は双六旅ということで、心強いキャストもそろい、皆さんのアイディアが良く生きて、人間模様も面白く描けています。舞台で使われる映像では、サプライズな出演者も登場します。ご期待ください。」

◆◆◆

―キャスト(五十音順)―

上島竜兵―――
 「この話を頂いた時は、光栄なことですが、実力がないとお断りしようかと思いました。花道のある大劇場への出演に、身内も大出世だと喜んでくれて、本当にやってよかったなと思っています。“上島竜兵47歳、代表作これといって無し”と言っていますが、この舞台が終わったら代表作はこれだ!と言えるような気がします。」

中村勘三郎―――
 「10年近くになる2月公演ですが、最初は挑戦もありましたが、歌舞伎ではない舞台をやらせて頂いて、色々なゲストの方と会うことができました。今回は、大ファンだった上島竜兵さん、雑誌でも対談した矢口真里さん、ずっと出て頂きたかった余貴美子さんと一緒に、皆さんでまた色々な空気を吸い合いたいと思っています。」

藤山直美―――
 「なかなかめぐり会う機会のない色んな方とご一緒して、色んな風を受けることができて幸せです。2月の公演までの一年間という期間に、コツコツ努力するという、その過ごし方が大事だと思っております。お互いに刺激を受けて、いいお芝居になるよう全員で努力したいと思います。」

矢口真里―――
 「皆さんのお芝居をいっぱい勉強しながら、仕来たりなども教えて頂き、これから立つ舞台に失礼の無いようにできたらいいなと思っています。すばらしいお芝居に参加できて、私だけでなく両親も大喜びしています。親孝行になったら、と思います。このチャンスを逃さないように、精一杯がんばっていきたいと思います。」

余貴美子―――
 「毎年こちらの2月公演を拝見して、いつかは参加させて頂きたいなと思っていましたので、今はとても幸せな時間を過ごしています。小劇場出身ですので、演舞場に出演して、やっと私も認められるかなと思っております。毎日素敵な出演者の皆様と楽しく、稽古をさせて頂いております。早く劇場に行きたいと楽しみにしています。」


質疑応答では以下のような質問がありました。

──勘三郎さん、直美さん扮する、六助・おいちの夫婦はどんな夫婦なのでしょうか?

ラサール
 「六助は博打好きで、若い頃は乱暴者で博打ばかりしていました。おいちは六助のことが死ぬほど好きだけれど、博打は嫌いで止めさせている。そして、またちょっと大きな博打をし始めるというようなところから旅に出る。サイコロ、双六、丁半博打というつながりから物語が出来ていますね。」

勘三郎
 「六助はもともと職人のやんちゃな次男坊。博打も好きで、金儲けもうまい。家を出てそれで浮き沈み、そして最後は・・・言ってしまうとつまらないですね。難しい役ですが、直美さんとは、目をみたら台詞が出てくるような所があり、安心して、キャッチボールのように、芝居ができます。」

藤山
 「おいちは大阪の米屋の娘。明けても暮れても旦那さんが好きで、地の果てまでついていくような妻です。それが皆さんのお力もあって、チャーミングに、女性のかわいい部分に見えたらいいなと思います。古いタイプの女性だけど、役としては現代的なところもあります。」


──新橋演舞場に初めて出演する3人が、役にかける想いは?

矢口
 「旅の一座で、花川一座の天才少女歌手という役です。ちょっとわがままな女の子ですが、おてんばな所など自分に似ていると思う部分もあります。とてもハードルの高い役ですが、この年齢では早すぎる位のステキな経験をさせて頂いていると思います。これを生かしてまた違う自分になれたらと思います。」

上島
 「僕は非常にお人よしな質屋の役で、余さんと夫婦の役をやらせてもらっています。意外な過去があるという設定で、ラストではいつもと違う上島竜兵をご覧に入れます。夢だった大きな舞台への出演と、豪華な出演陣の中で芝居ができるということで、本当に感動しています。」


 「つぶれかけの質屋夫婦の妻の役です。とても心配性で、上島さん扮する夫のどこに惚れたかというと、見ていると安心する所という台詞も出てきます。初めての共演となる上島さんですが、“安心”して稽古させて頂いております。“理屈無しで好き”というような夫婦になればと思います。」

『わらしべ夫婦双六旅』は新橋演舞場にて、2月1日(金)から25日(月)までです。どうぞご期待ください!

2008/01/18