高野聖紀行 歌舞伎座七月大歌舞伎 ~高野山を訪ねて~

高野聖紀行

 歌舞伎座七月大歌舞伎、夜の部では泉鏡花の代表作『高野聖』が上演されます。高野聖とは、地方伝道のために高野山から派遣された回国の僧の事。公演を前に、坂東玉三郎と市川海老蔵がそのゆかりの地、高野山を訪れました。

 和歌山県北部に位置する高野山とは、平安時代に弘法大師空海によって開かれた海真言密教の修行道場です。そしてその真言宗の総本山にあたるのが金剛峯寺で、境内は広大さと優美さを有し、平成16年には『紀伊山地の霊場と参詣道』としてユネスコの世界遺産にも登録されています。

高野聖紀行

 高野山にはうっそうとした杉の木と高野槙の見事な並木道があります。弘法大師の御廟のある奥の院に続く道はまさに神秘的でもあり、泉鏡花の幻想の世界と重なり合います。

 『高野聖』上演にあたり、高野山を訪れた玉三郎と海老蔵が織りなす、泉鏡花の美学に溢れる舞台が今から楽しみです。

お二人の高野山探訪の模様は、まもなくで開幕する歌舞伎座七月興行の筋書に特集されます。どうぞお楽しみに。

公演情報はこちらをご覧ください。

2008/07/06