染五郎 坂本龍馬の墓で決意新たに「関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念 七月大歌舞伎」

染五郎 坂本龍馬の墓で決意新たに「関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念 七月大歌舞伎」

 大阪松竹座の七月公演「関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念公演 七月大歌舞伎」、夜の部に司馬遼太郎原作、齋藤雅文脚本・演出『竜馬がゆく 風雲篇』を上演するにあたり、初日を目前に控え、7月1日(木)、主演の市川染五郎が、京都・霊山護国神社の坂本龍馬の墓参に訪れました。

 京都市東山区にある霊山護国神社には明治維新に貢献し、幕末の歴史に消えた志士達の英霊が祀られており、1867年に京都・近江屋で暗殺された坂本龍馬と中岡慎太郎の墓が小さな鳥居の奥に並んでいます。当日の京都は快晴。染五郎は坂本龍馬の墓の前で手を合わせた後、幕末の豊富な資料を所蔵する「霊山歴史館」で近江屋で龍馬を斬った脇差などの資料を見学し、公演への意気込みを語りました。

染五郎 坂本龍馬の墓で決意新たに「関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念 七月大歌舞伎」

▲ 坂本龍馬の墓の前で手を合わせる染五郎

市川 染五郎
 こちらへ来たのは6年前、テレビドラマで司馬遼太郎原作の「竜馬がゆく」を演じるにあたり、龍馬のお墓と霊山歴史館に一度訪れたのが初めてで、それ以来です。今回いろいろなものを見せていただき、実在の人物を演じるにあたり、大変大きな意義があったと思います。墓前では「これから演じさせていただきます。降りてきて下さい!」と手を合わせました。

 『竜馬がゆく』は歌舞伎座で平成19年9月から三年に亘って「立志篇」「風雲篇」「最後の一日」と演じてきましたが、とてもいい出会いをしたと思っています。今回の「風雲篇」は初演と少し変わり、武市半平太や岡田以蔵も出ます。仲間だと思っていたはずが、志を違えていく寂しさや、それでもぶつかっていかなければいけない強さなどを表現できればと思います。

 大阪は、新作や復活狂言をさせて頂く機会が多く、思い入れのある地です。今回の「七月大歌舞伎」は「関西・歌舞伎を愛する会」の結成三十周年記念ということで、三回だけではありますが、中座を経験できたのはとても濃い時間で、思い入れもあります。三十年の歴史の中に自分がいることは嬉しいですし、これからも盛り上げていきたいと思います。

染五郎 坂本龍馬の墓で決意新たに「関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念 七月大歌舞伎」

2010/07/07