第四期歌舞伎座を踏襲! 新しい歌舞伎座外観デザイン発表

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▲ 「歌舞伎座」外観デザイン完成予想図(松竹株式会社・株式会社歌舞伎座)

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2010年4月に建替えのために閉場となり、2013年春の再開場に向け建設が進んでいる歌舞伎座の新しい外観デザインの詳細が纏まり、発表となりました。

 新しい歌舞伎座のテーマは「時間の継承」。歌舞伎の殿堂、銀座のランドマーク、東京の観光の顔、日本文化の発信拠点としての歌舞伎座は、歴史的デザインを大切にしつつ、現代の銀座の街並みにも溶け込むという、いわば、古典と新しい作品を両立させる歌舞伎と同じコンセプトのもと、デザインされています。

 その特徴の一つが、日本建築の捻子連子格子(ねりこれんじごうし)をモチーフとした、劇場の背面部分に建つオフィス棟のデザイン。柔らかな陰影のある外装が、慣れ親しまれてきた第四期歌舞伎座と同じ桃山形式の外観を、いっそう引き立たせます。劇場部分は、瓦屋根、唐破風、欄干などの意匠を継承、飾り金物、プロセニアムのアーチなどの再利用も検討されており、あの歌舞伎座が再び銀座の街に現れます。

 また、新しい歌舞伎座は文化施設でありながら、公共性、防災性にも重点をおいています。「国際文化交流センター」「歌舞伎アカデミー」「歌舞伎ギャラリー」(すべて仮称)などを設け、日本の文化の発信拠点という役割を果たします。災害時には「地域観光情報センター(仮称)」が災害情報の発信も行い、そこに面した地下広場や客席などを含め、帰宅困難者の一時避難スペースとして3,000人の収容が可能となっているほか、備蓄も完備。地域での防災支援に重要な役割を果たします。

 そして、劇場内の施設については、ご要望が多かったトイレの増設、客席寸法の改善、バリアフリー化などお客様環境の善処をはじめ、舞台空間も第四期を踏襲し、部材の再利用も心がけています。歌舞伎を見る楽しさに加え、歌舞伎座へ行く楽しみも増える新しい歌舞伎座。その御目見得まであと2年です。

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▲ 「歌舞伎座」劇場イメージ/一階ロビー・大間

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▲ 「歌舞伎座」劇場イメージ/客席(松竹株式会社・株式会社歌舞伎座)

 

2011/04/06