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廣太郎、廣松、児太郎が「子供歌舞伎教室」に出演

廣太郎、廣松、児太郎が「子供歌舞伎教室」に出演

 『正札附根元草摺』 右より、大谷廣太郎、大谷廣松

 

 11月23日(月・祝)、歌舞伎座で第245回「子供歌舞伎教室」(主催:公益財団法人都民劇場、共催:東京都、協賛:松竹株式会社・公益社団法人日本俳優協会、製作:歌舞伎座)が行われ、大谷廣太郎、大谷廣松、中村児太郎が出演しました。

 昭和27(1952)年に始まった都民劇場の「子供歌舞伎教室」、今年も招待された小学生から高校生までの児童、生徒の皆さんが朝早くから歌舞伎座に集まりました。初めて歌舞伎をご覧になる方にもよりいっそう楽しんでいただこうと、開幕前には簡単なみどころの紹介も行われました。

廣太郎、廣松、児太郎が「子供歌舞伎教室」に出演

  『藤娘』 中村児太郎

 幕開きは『藤娘』で、舞台いっぱいに広がる藤の花を背景に、児太郎が可憐な藤の精を踊ります。児太郎は藤の枝や塗笠を手に、いろいろな場面を描き出しながらさまざまな女心を見せていきます。藤の花をあしらった色鮮やかな衣裳が次々と替わるたび、客席からはため息が漏れました。

 次の幕は『正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)』。廣太郎の曽我五郎時致、廣松の小林妹舞鶴で、父の仇討ちに向かう五郎と、時期尚早と引き留める舞鶴が、草摺を引き合う様子を見せます。五郎の勇ましく血気盛んな姿と、毅然とした態度ながらも女らしさを見せる舞鶴、両者の対比がわかりやすく表現され、短い時間に歌舞伎の魅力がたっぷり詰め込まれた一幕となりました。

 出演の3人とも20歳代前半ということもあってか、親しみをもってご覧いただけたようで、幕が下りるたびに客席からは大きな温かい拍手が起こり、終演後の劇場にはいつにもまして賑やかな話し声が響いていました。

2015/11/23