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愛之助が語るミュージカル『コメディ・トゥナイト！』
3月4日（土）～28日（火）新橋演舞場、4月2日（日）～25日（火）大阪松竹座で上演されるミュージカル『コメディ・トゥナイト！ ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》』に主演する片岡愛之助と、演出・上演台本を手がける宮本亜門が、公演について語りました。
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『コメディ・トゥナイト！ ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》』は、初演時に2年半のロングランとなった大ヒットブロードウェイ・ミュージカルを、背景や衣裳などすべてを江戸に置き換えて上演するものです。
ブロードウェイ・ミュージカル史上初の《江戸版》
「愛之助さんが初めてミュージカルに挑戦します。ようこそミュージカルの世界へ！」と、宮本に紹介された愛之助。「昔からミュージカルに興味があり、一度でも舞台を踏ませていただければうれしいと思っておりました」。何年も前から、ミュージカル作品の歌唱指導者のもとでボイストレーニングを行っていたという愛之助は、念願かなっての初ミュージカル出演を喜ぶと同時に、信頼を寄せる宮本演出にもうれしさを表しました。
「ブロードウェイ作品の設定を変えて上演するなどありえないこと。（作詞・作曲の）ソンドハイムさんと亜門さんが仲良しだったことから、不可能が可能になりました。その作品に入れていただける。役者にとってこの上ない幸せです」と愛之助。宮本はブロードウェイで『太平洋序曲』の演出を行ったときから、「なぜ、（『ローマで起こったおかしな出来事』を）江戸版にして上演しないのかとソンドハイムさんに言われ、その後も何通も手紙をもらっていました。日本の設定では難しいと断っていたのですが…」。
まるで新作のように江戸の世界にぴったりはまる
しかし、「彼が江戸版にするのがいいと推した理由が、台本と向かい合ってよくわかりました。台本が驚くほどよくできているんです。計算しつくされたドタバタ喜劇で、そのリズム感を壊すことなく日本の設定になるんです。新作のようになっています。素晴しいキャスト、スタッフと最高の作品に仕上げたい」と、宮本は意気込みを見せました。ソンドハイムは宮本には「やりたいようにやりなさい」と言うのが常らしく、宮本演出への信頼度の高さもうかがえます。
原作が、アメリカ人がこんなローマがあったら面白いという設定でつくられているので、「パロディー精神がないとこの作品は成り立ちません。現代人がこんな江戸があったらおかしいよね、という遊びです。さすがにこれはないだろう、ということもあえて入れています。音楽にも和物のアレンジが入ります。けれど、せりふも芝居の流れもブロードウェイ版とまったく同じ。世界に向けて、日本はこんなに楽しい、面白い世界をつくれるんだと発信したい」と、上演台本をつくりながら、宮本は手応えを得たようです。
しゃべりっぱなし、歌いっぱなし、踊りっぱなし
本格的な稽古の前に、「2日に1回、レッスンを受けている」という愛之助ですが、「歌が非常に難しい。難しすぎですねと亜門さんに話したら、ソンドハイムのなかでも易しいほうと言われました」と苦笑い。すでにボイストレーニングで、普通に歌うのとは口の開き方からまったく異なるミュージカルの歌唱法についてはわかっていたものの、定評どおりのソンドハイムの曲の難しさに直面し、「でも、挑戦していきたい。演技と歌に集中していきます。また違った片岡愛之助を見ていただきたいと思います」と意欲的に語りました。
愛之助は、歌舞伎以外の現代劇や映像などの作品に出演するうち、「その勉強をし始めると、歌舞伎と相通じることがいくつもある」と気づいたといいます。「歌舞伎のせりふも、意味がおろそかになってはいけません。そのうえで音程、音はとても大事です。町人なのか武士なのかで声も違ってきます。そういうところはミュージカルと共通しているのではないでしょうか」。ミュージカルという新たなジャンルへの挑戦で、宮本いわく「しゃべりっぱなし、歌いっぱなし、踊りっぱなし、調子のよい丁吉」役を得た愛之助。最後に、「抱腹絶倒、間違いなしです！」と太鼓判を押しました。
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『コメディ・トゥナイト！ ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》』のチケットは、新橋演舞場公演が1月25日（水）、大阪松竹座公演は3月5日（日）から、チケットWeb松竹、チケットWeb松竹スマートフォンサイト、チケットホン松竹にて発売予定です。
