公演情報詳細
壽初春大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2019年1月2日(水)~26日(土)
劇場:大阪松竹座
料金(税込)
- 一等席17,000円
- 二等席9,000円
- 三等席6,000円
演目と配役
昼の部
渡辺霞亭 作
一、玩辞楼十二曲の内 土屋主税(つちやちから)
土屋主税 大高源吾 お園 河瀬六弥 落合其月 晋其角 | 扇雀 愛之助 壱太郎 虎之介 猿弥 彌十郎 |
坂田藤十郎米寿記念
二、寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ)
女帝 鶴 亀 従者 従者 | 藤十郎 鴈治郎 扇雀 壱太郎 虎之介 |
心中天網島
三、玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)
紙屋治兵衛 紀の国屋小春 江戸屋太兵衛 五貫屋善六 丁稚三五郎 河内屋お庄 粉屋孫右衛門 | 鴈治郎 壱太郎 愛之助 亀鶴 虎之介 吉弥 彌十郎 |
夜の部
並木五瓶 作
市川猿翁 脚本・演出
石川耕士 補綴・演出
三代猿之助四十八撰の内
通し狂言 金門五三桐(きんもんごさんのきり)
石川五右衛門
片岡愛之助宙乗り相勤め申し候
発 端 序 幕 二幕目第一場 第二場 三幕目第一場 第二場 第三場 大 詰 | 玄海ヶ島の場 島原揚屋の場 此村大炊之助館の場 同 奥庭の場 南禅寺山門の場 大仏餅屋の場 加茂川堤の場 桃山御殿の場 |
石川五右衛門 此村大炊之助実は宋蘇卿 白鷹の精 岸田民部 傾城花橘/小野お通姫 瀬川采女 局常盤木 小野中納言春通 奴八田平実は順喜観 大仏餅屋惣右衛門 大炊之助妻呉竹 真柴久秋 真柴久次 薗生の前/惣右衛門女房お幸 早川高景 真柴久吉 | 愛之助 扇雀亀鶴 壱太郎 虎之介 寿猿 寿治郎 弘太郎 橘三郎 笑三郎 笑也 猿弥 吉弥 彌十郎 鴈治郎 |
みどころ
昼の部
一、玩辞楼十二曲の内 土屋主税(つちやちから)
赤穂浪士の一人である大高源吾が、俳諧師の普其角の家に、仕官が決まったと暇乞いに訪れます。源吾の本心を探るために其角が詠んだ「年の瀬や水の流れも人の身も」という上の句に、源吾は「あした待たるるその宝船」と附け句をして帰っていきます。その夜、其角からこの一件を聞いた土屋主税は、源吾が詠んだ下の句からその真意を察します。やがて隣家の吉良邸から太刀音が鳴り響き、討入りの報告に参上した源吾ら義士たちを、主税は心から讃えるのでした。
俳諧を巧みに織り交ぜながら、討入りを待ち望む主税の心の内を描く、忠臣蔵の外伝物。玩辞楼十二曲の一つに数えられる、新歌舞伎です。
二、寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ)
うららかな春の節会の宮殿。出御された女帝の前で、千年万年の寿命を捧げる、鶴と亀による舞いが披露されます。
藤十郎、鴈治郎、扇雀、壱太郎、虎之介の親子三世代の共演による、藤十郎の米寿を寿ぐ華やかな一幕をお楽しみください。
三、玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)
大坂天満の紙屋治兵衛は、妻子のある身でありながら、遊女小春と深い仲となり、心中の約束をしています。北新地の茶屋、河庄に出向いた小春は、治兵衛の女房からの手紙を読んで塞ぎ込んでおり、河内屋お庄に慰められています。そこへ、小春の身請けをしようと江戸屋太兵衛がやってきます。小春がそれを拒んでいるところへ、見慣れぬ侍が客として現れます。治兵衛が小春をひと目見ようと河庄を訪れ、様子を窺っていると、小春がその侍に心中したくないと頼みます。小春の心変わりに治兵衛は激昂しますが、侍と見えたのは実は治兵衛の兄粉屋孫右衛門で…。
玩辞楼十二曲の一つである、上方和事の代表作をご堪能ください。
夜の部
通し狂言 金門五三桐(きんもんごさんのきり)
真柴久吉が権勢を誇る時代、久吉は異国制裁に乗り出していました。久吉の嫡男久次は短慮な性格が仇となり、跡目は弟の久秋に決められていますが、その久秋は側近の瀬川采女とともに遊女に入れ揚げ、放蕩三昧。久次は、久秋が重宝の「お袖判」を紛失したと言い立てますが、これは久次が仕組んだもの。二人の母、薗生の前は久秋の真意を知り、久秋こそが跡目に相応しいと家臣に伝えます。それを聞いた久次が刀を抜いて乱入する中、乳人役の此村大炊之助が止めに入り、久次の心を改めさせるため、50日間預けてほしいと願い出ます。その頃、石川五右衛門の手下は「お袖判」を盗み出し、足早に南禅寺へと向かうのでした。
50日後、執権の早川高景が久次の改心を見届けに来ますが、いまだに善心は見られません。大炊之助は身代わりに切腹を申し立てますが、なおも乱行を続ける久次に、遂に刀を突き立てます。その途端に態度を変え、謀反の本心を明かした大炊之助は、実は、久吉に征伐された大明国の宋蘇卿でした。
宋蘇卿は、日本に渡った息子の宋蘇友に大望を託すことを決め、先祖伝来の掛軸を焚き上げ、琴を弾じます。すると、掛軸に描かれた白斑の鷹に魂が入って抜け出し、白鷹の精となって美しく舞うのでした。宋蘇卿は白鷹の羽に血汐で遺書を書き記した後、切腹し、壮絶な最期を遂げます。
一方、南禅寺の山門では、天下一の大盗賊石川五右衛門が、桜満開の春の景色を眺めています。五右衛門は、養父の武智光秀に育てられましたが、光秀は久吉により滅ぼされ、復讐の念を持っていました。そこへ白斑の鷹が現れ、その鷹の羽に書かれた遺書を見た五右衛門は、大炊之助こそが父で、自らが宋蘇友だと知り、久吉への敵討ちの思いを強くするのでした。そして、真柴家の桃山御殿を目指していると…。
絢爛豪華な舞台に、空中の葛籠から飛び出す“葛籠抜け”の宙乗りなど、趣向にあふれたみどころ満載の大作をお楽しみください。
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