インタビュー・文 富樫佳織、写真 松竹衣裳(株)、構成 栄木恵子(編集部)

 古より人間は、家や衣服など身近なものに文様をちりばめることで日常生活の中に自然を取り入れ、生きる意味を託してきました。
 遥かに長い時間を生きる文様。ことに日本人が育んできた文様が今も生き続けるのが歌舞伎の舞台ではないでしょうか。唐の時代に大陸から伝わった文様、庶民たちが作り上げた文様は今も、舞台の中で私たちを楽しませてくれます。

 歌舞伎の舞台を彩る文様の意味を読み解けば、もっと芝居が楽しめるはず。
東京藝術大学 伊藤俊治教授のご案内で歌舞伎の文様を読み解く旅へ皆様をお連れします。今回は、上方和事の衣裳に注目します。荒事の豪快な衣裳とはまた違った柔らかなデザイン。その文様は人の「心」を映す鏡でもあります。

  • 其の一恋文をまとう“紙衣”という発想
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  • 其の二和事衣装の色が物語るもの
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  • 其の三文様が語る細やかな心情
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  • 其の四『伊万里色絵花文六角腰瓦』
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歌舞伎文様考

日本人の春を彩る代表的な花、桜。 あっという間に満開となり、名残惜しさとともに散っていく美しさに人は、格別の思い入れを込めてきました。—2009.03.19

今回の文様は女性の登場人物の衣裳でおなじみ麻の葉文様。麻の葉を介してつながる女性の数奇な運命が浮かび上がってくるように思えます。—2009.02.19

初春にふさわしい願いが凝縮された文様をご紹介します。おなじみの「亀甲文様」。その誕生のルーツを紐解けば、吉祥を願う人々の心、生活の中に生きる祈りが見えてきます。 —2009.01.26

『助六由縁江戸桜』では傾城揚巻が豪華な打掛を脱ぐと、真っ赤な着物に金色の豪華な火焔太鼓があしらわれ観客の目を奪います。これも火焔文様がモチーフ。—2008.12.24

今回は「源氏車」をとりあげます。 源氏物語の世界を象徴する文様に様々な意味を読み解くと、ますます舞台を観るのが楽しみになります。—2008.11.26

前回に続き、話題の作品の衣裳を手がけ続けてきたコスチューム・アーティストのひびのこづえさんと、東京藝術大学先端芸術表現科教授の伊藤俊治さんとの対談です。—2008.10.25

話題の作品の衣裳を手がけ続けてきたコスチューム・アーティストのひびのこづえさんと、東京藝術大学先端芸術表現科教授の伊藤俊治さんとの対談です。—2008.09.25

今回は美しい衣裳の変容で魅せる「舞踊」に注目します。変化する衣裳、そこに描かれた文様のひとつひとつには、物語を際立たせる意味がありました。—2008.07.24

今回は江戸歌舞伎を象徴する「荒事」に注目します。荒ぶる魂がほとばしる、そのルーツを文様や勇壮な衣裳に探します。—2008.06.27

数千年前に生まれ、大陸を通って日本にもたらされた唐草が、歌舞伎と出会ってどのように開花したのか。衣裳や大道具の中に悠久の時間が紡ぎ出すロマンを見つけます。—2008.05.29

俳優と観客とをつなぐ架け橋として、江戸時代には世界に類を見ない文様が生まれました。役者そのものをモチーフにした「役者紋」です。—2008.04.29

日本人は、文様にうつろう四季のダイナミズムや自然と暮らす人間のドラマをも盛り込みました。今回は歌舞伎の衣裳を見ながら、文様に隠された発見をご紹介します。—2008.03.31

十七代・長谷川勘兵衛さんを訪ねての対話から、文様に込められた役者と道具方との息の合った舞台創り、受け継がれる文様の美を紐解きます。—2008.02.29

武家屋敷や御殿にはたくさんの文様が散りばめられています。様々な文様は俳優と道具方の密な関係によって歌舞伎が創られてきたことを物語ります。—2008.01.30

歌舞伎を、そして劇場を文様で読み解く新趣向の知的探訪。本日は東銀座の歌舞伎座を訪れました。—2007.12.28

歌舞伎の衣裳や大道具、役者紋などから様々な文様をとりあげ、江戸が生んだ最先端デザインに注目。文様に秘められた物語を発掘します。—2007.11.27

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