松竹公式動画配信サービス 歌舞伎オンデマンド|いつでも、どこでも、楽しめる

舞台作品、トークショーから探す

お知らせ

【公演レポート】9/14(土)14時~配信『流白浪燦星』和楽器コンサート&トークショーの様子をお届け!

2024年09月12日

新作歌舞伎『流白浪燦星(ルパン三世)』のBlu-ray&DVD発売を記念したイベントが、8月24日(土)、25日(日)の二日間にわたり三越劇場で開催されました。豪華な生演奏でつづる和楽器コンサートと、『流白浪燦星』に出演した歌舞伎俳優たちが日替わりゲストとして登壇したスペシャルトークショーの二部構成でお届けした本イベントの模様をお届けいたします!

劇中を彩った楽曲たちを邦楽演奏家たちによる生演奏でお届け

劇場に太鼓の音が鳴り響き、第一部のコンサートは「ルパン三世のテーマ’78」で幕を開けました。舞台の中で芝居の引き立てるためのいわゆる劇伴音楽として演奏されていた楽曲にフォーカスを当て、和楽器での生演奏を楽しむことが出来るのが今回のコンサートの醍醐味。「ルパン三世のテーマ’78」は、新作歌舞伎『流白浪燦星』本公演でも舞台の序盤に使用され、アニメのOPさながらに各キャラクターたちが舞台上で縦横無尽に入れ替わる立ち廻りを、華やかに彩っています。きっと誰もが一度は聴いたことがあるであろう耳なじみのあるメロディは、自然と体を動かして音楽にノってしまいます。

片岡愛之助演じるルパン三世の『とっつぁん、こっちだよ』の声が会場に響きわたると、続く2曲目は「銭形マーチ」。歌舞伎音楽で初めて使用されたというドラムがリズムを刻み、津軽三味線、長唄三味線の音色が軽快で小気味よいアレンジです。

3曲目は次元大介のテーマである「トルネイド」。二十五絃筝の低音の響きと尺八の艶のある音色が、次元のどこか影のある色気を纏った雰囲気を彷彿とさせます。

4曲目には峰不二子のテーマ「ラブ・スコール」。劇中では、歌舞伎の演目『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)の一場面を彷彿とさせるような不二子の花魁道中の場面で使用されていた楽曲。原曲のメロウでセクシーな雰囲気を残しつつ、二十五弦筝と篠笛の奏でる旋律には不二子の大人の余裕が滲み、金棒の“ちゃりん”と響く音がまるで劇中での花魁道中が実際に目の前に現れたような情感溢れる演奏に劇場は包まれました。

続いては楽器紹介コーナー。ルパン三世の楽曲アレンジの演奏だけではなく、普段それぞれの演奏家たちが演奏している古典楽曲やオリジナル曲の演奏を通じて、和楽器の魅力をお届けします。

同じ三味線でも津軽三味線と長唄三味線ではその造りや音色、演奏方法にどんな違いがあるのか、実演も交えた解説には客席からも感嘆の声が上がる場面も。歌舞伎の舞台では通常は黒御簾の中で演奏されている楽器も、実際に演奏しているところを目にしながらそれぞれの音色を味わえます。

歌舞伎ファンには馴染みの深い「大薩摩」や「乱拍子~急の舞(道成寺より)」のほか、「津軽じょんがら節」では津軽三味線とドラムとのセッションや、ドラムと打物(パーカッション)の即興演奏も披露され客席も大盛り上がり!

二十五絃筝による「二十五絃箏曲 琵琶行-白居易ノ興ニ效フ-」では、“楽器の音をより体感していただきたい”とマイクを通さない生音での演奏を堪能できる贅沢なひと時となりました。

そして第一部のコンサートを締めるのは、石川五ェ門のテーマである「斬鉄剣」。本公演でも見せ場の一つであったルパンと五ェ門の滝を使った立ち廻りの場面での楽曲です。ルパンと五ェ門の緊張感溢れる対決を彷彿とさせるような尺八と津軽三味線の掛け合いに、会場からは拍手喝采が沸き起こりました。

個性豊かな日替わりゲストが登場!『流白浪燦星』出演陣によるトークショー

第二部では、新作歌舞伎『流白浪燦星』に出演した歌舞伎俳優たちが日替わりゲストとして登場したスペシャルトークショーをお届け。

24日13時の回では、ルパン三世を演じた片岡愛之助が登場!

五ェ門と滝での立ち廻りの場面が出来た経緯や、役作りに欠かせない衣裳へのこだわりをはじめ、打合せから上演にいたるまで、新作歌舞伎を創りあげた苦労や工夫などを語りました。長年愛され親しまれてきた『ルパン三世』を歌舞伎の世界に表現するためのこだわりの数々とは。この公演のトークショーの模様は配信でもお楽しみいただけます。気になる内容はぜひ配信でチェックしてください!
また、このトークショー終盤では「来年やっちゃいますか?」と愛之助からの問いに、来年9月南座で決定した再演の発表も!待望の再演とあって客先からも驚きと喜びの歓声が。「初演では出来なかった宙乗りにも挑戦してみたい!」との意気込みも飛び出し、大盛り上がりのトークショーとなりました。

同日17時の回に登場したのは、長須登美衛門 役の中村鷹之資

原作には登場しない、歌舞伎オリジナルの役どころとあって役作りには頭を悩ませた様子で、役柄を知ったときの戸惑いを告白。稽古当時のエピソードとして、見せ場である登美衛門の最期の場面の演出について、試行錯誤の末に出来上がったものだと初演ならではの苦労を明かしました。昼の公演で発表となった来年の再演にも触れ、「ぜひ再演にも出演したい!」と期待を膨らませる姿も。

25日13時の回は、ルパンと同じ宝を狙うカラクリ人形商人・唐句麗屋銀座衛門 役・市川猿弥と、ルパンの相棒である次元大介役・市川笑三郎が登壇!

猿弥は登場から止まらぬトークで会場は一気に笑いの渦に!前日に登場した鷹之資と同様、歌舞伎オリジナルの役どころを演じた猿弥は、オファーを受けた当時の心境を語りました。普段は女方を演じることの多い笑三郎は、女方のイメージとは正反対のハードボイルドな次元を楽しみながら演じたそう。初挑戦だという髭の扮装や、次元の衣裳であった股旅さばきもお見事だったと猿弥も大絶賛でした。

そして、25日17時の回には峰不二子を演じた市川笑也が登場!

不二子の妖艶な容姿を再現するための工夫をお話くださいました。
特に時間をかけたという化粧についても、YouTubeを見て流行りのメイク方法を研究し、普段の歌舞伎ではやらない化粧の仕方をされているそうです。ぜひ発売中のBlu-ray/DVDでセクシーでチャーミングな歌舞伎版の不二子をご覧ください!

 

各公演、個性豊かなゲストの皆さんによるトークショーをお届けしたあとは、イベントもいよいよ終盤へ。「ルパン三世のテーマ'80」の演奏では会場も一体となり、さらにアンコールの声にお応えして大野雄二さんの楽曲より「小さな旅」を。『ルパン三世』×歌舞伎として生まれた『流白浪燦星』がこれからも多くの方に愛される作品となるよう、皆様と歩むこれからの旅に思いを馳せてスペシャルイベントの幕を下ろしました。


イベントの模様は9月14日(土) 14時00分~疑似ライブ配信!

大盛況のイベントの模様は配信でお楽しみいただけます!

人気を誇る『ルパン三世』シリーズの歌舞伎化として2023年に初演し、好評を博した新作歌舞伎『流白浪燦星(ルパン三世)』。
2025年9月には南座での再演も決定し、今後もますます目が離せない『流白浪燦星』の世界を、音楽とトークでつづる贅沢なひと時をぜひご堪能ください!

 

■配信
2024年9月14日(土)  14:00 全編配信
(8月25日(日)17:00コンサートパートおよび8月24日(土)13:00トークショーを収録)

■アーカイブ配信
ライブ配信終了後 ~ 9月23日(月祝) 23:59まで
※一度視聴チケットをご購入いただくと、アーカイブ配信期間中は繰り返しご視聴いただけます。

 

▼視聴チケットのご購入はこちら

この配信をSNSシェア