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亀治郎『風林火山-晴信燃ゆ-』記者会見

亀治郎『風林火山-晴信燃ゆ-』記者会見

 日生劇場では平成20年4月、市川亀治郎主演『風林火山-晴信燃ゆ-』が上演されます。

 平成19年NHKで放送され、全国に大きな話題を呼んだ大河ドラマを基に、石川耕士が脚本を担当。亀治郎演じる武田晴信(信玄)を主人公に、軍師・山本勘助や晴信を守り育てる武将・板垣信方らの姿、そして信濃へ進出していく風林火山軍を描きます。
 亀治郎が晴信と勘助を二役早替りで演じ、宙乗りも披露します。また、板垣信方を演じるJJサニー千葉が22年振りに舞台に出演するのも話題です。
 公演を前に、市川亀治郎、JJサニー千葉、脚本・石川耕士らが記者会見を開き、意気込みを語りました。

石川耕士(脚本)―――

石川耕士

 私は大河ドラマが大好きで、今回も亀治郎さんがお出になっていることもあり一度も欠かさず拝見していました。

 井上靖先生の原作ですと、晴信が父・信虎にうとまれ、最終的に父を追放してしまうという部分は描かれず、その後から物語が始まります。
 しかし、その部分を描かないと、守り役・板垣との人間的な感情が、春信の生きていく支えになっていくさまが出せません。原作にはありませんが、大森寿美男さんの脚本を踏襲させていただき脚色したいと思っております。

 脚本を書くにあたって、甲府に参りまして信虎のお墓に伺ったりと、ようやく資料集めが整ったところでございます。これから良い作品が書けるようにがんばりたいと思っております。

市川亀治郎―――

市川亀治郎

 『風林火山』を舞台で演じられること大変嬉しく思います。と同時に、一年間続いた大河ドラマを舞台にするというのは至難の業だと思っています。

 大河ドラマでは各界様々な先輩方と共演させていただき、皆様の胸を借りて芝居をさせていただきました。これは役者としての私の人生を豊かにしてくれました。その中でも千葉さんと出会えたことは、私の中では非常に大きく、千葉さんと何か新しいものが生み出せないかと思っておりましたところ、この『風林火山』のお話をいただき、私の強い思いが叶うことになりました。

 大河ドラマの放送後、晴信と板垣の関係をもっと深く描いてほしいという声が多く寄せられたそうです。今回は、たとえ主従でも、思いの深さが強ければ、親子以上の絆が生まれる、そんな“親子愛”を全面に出した作品にしたいと考えております。

 音楽では、千住明さんが大河ドラマ同様担当してくださいます。そして、橋本じゅんさん、嘉島典俊さん、高橋和也さん、も共演してくださいます。弟役の嘉島さんとは、一年間心の絆を結びあえた仲なので、このコンビでまた兄弟を復活できるのは大変嬉しく思っております。

 そして、由布姫では坂東三津五郎さんの長女・守田菜生さんが女優としてデビューします。三条夫人には、尾上流の尾上紫さんにご出演いただき、奇しくも尾上流と坂東流の対決ということになるかと思います(笑)。劇中では踊りを披露する部分も取り入れていきたいと思っています。

 宙乗りや早替りなど、歌舞伎独特の手法も取り入れ、山梨県・長野県の地元の方々のご協力も得まして、見に来ていただいたお客様に、ああ感動した、良かったといって帰っていただけるような舞台にしたいと思っています。

JJサニー千葉―――

JJサニー千葉

 俳優になるために生まれて来たような“若”、歌舞伎界の御曹司でございます“若”、その“若”から、お声を掛けていただき本当に舞い上がってしまい、「あ、いいよ」と舞台出演を了承してしまいました。
 よく考えますと、本当にできるのか、舞台なんか忘れてしまっているし(笑)。期待されればされるほど、頭の中には“不安”という二文字が飛び交います。

おそらく“親子愛”というものを今の人たちがとても求めている、いま本当に親子の問題が沢山ある中で、こういう感動を多くの人が欲しているのではないでしょうか?

 日本人が大切にしてきた心や魂、それが“親子愛”だと思うんです。それを、皆さんが望んでいて下さった。そしてもう一度板垣が演じられるというのは本当に嬉しいですね。

亀治郎主演『風林火山-晴信燃ゆ-』千葉さんの魅力について―――

亀治郎―――
 千葉さんの演技を、「かっこいい、なんて素敵表情なんだろう。自分もあのようにきめてみたい。」と憧れて拝見していました。目線の位置もすべてかっこ良く決まっている。そして、初めての映像の仕事で、右も左も判らない私に、親代わりのように様々な事を教えて下さいました。

 今回の舞台では“こういうセリフを言ってほしい”とか、“こういう姿を見てみたい”とか、千葉さんのファンとしての気持ちも大きいんです。伯父・猿之助と同じ歳ということも、さらに親近感を感じさせるのかもしれません。

亀治郎さんの魅力―――

千葉―――
 大河ドラマが終わるまで、日本的な親父の心でこの人を育てたい、守り役として天下人に育てなければいけない、いつもそう思いながら接していました。

 お芝居は本当に見事でした。最初の登場から武田信玄に至るまで、見事に計画されていました。大変刺激され、とってもいい一年間だったと思っています。

どのような舞台にしたいか―――

亀治郎―――
 今回、二役を演じますが、“月影と日輪”の違いを舞台で表現する、それが一人で二役をやる面白さです。そして、歌舞伎の早替りという手法は、あまり歌舞伎に馴染みの無い方には、大変新鮮に映るのではないでしょうか。

 歌舞伎には、無駄な動きをしない、たとえば人が芝居をしているときは邪魔をしないとか、最後のほんの数分に出てきて、かっこいいセリフをひとつ言って幕をしめる役が、一番良い役だというように、通常のお芝居とは考え方や演出の方法に違いがございます。
 今回のお芝居は歴史に題材をとった現代劇ですが、そういった歌舞伎の知識や良いところを取り入れて行きたいとおもっています。

 宙乗りでは、幻想のなか、人馬一体となって空中を飛んで、川中島へむかっていく演出を考えています。そして、板垣の討ち死にの場面、ここではケレン味をなくし、特に板垣と私の場面は、お芝居でじっくり見せたいと考えています。

亀治郎主演『風林火山-晴信燃ゆ-』

2007年12月25日

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