仁左衛門、勘三郎が語る10月平成中村座

江戸時代の芝居小屋の雰囲気を現代に再現して、大きな話題を呼んだ「平成中村座」が5年ぶりに浅草の地に帰ってきます。10月は義太夫狂言三大名作のひとつで、数ある歌舞伎演目の中でも屈指の上演頻度を誇る『
仮名手本忠臣蔵』の上演。
今回は全十一段のうち十段を除き、お馴染みの場面から、上演が稀な二段目を入れて一挙上演。『仮名手本忠臣蔵』の作品そのものの魅力と、ドラマ性を十二分に堪能できる楽しみな公演です。
公演に先立ち、片岡仁左衛門、中村勘三郎が記者懇親会を開き、意気込みを語りました。
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片岡仁左衛門―――
中村座には以前から出たいと思っておりました。四国の金丸座でお芝居をさせていただいたときにも、「このような劇場が東京にも出来たら」と思っておりました。
実は、私の曽祖父、八代目仁左衛門は安政4年正月に中村座で仁左衛門を襲名いたしまた。その後万延元年の4月には、その八代目仁左衛門が由良之助、本蔵を演じ、尾上菊五郎が戸無瀬を演じています。江戸の中村座で、彼(勘三郎)の母方の祖先と、私の父方の祖先が共演した忠臣蔵が、平成の中村座で再現される、非常に楽しみにしております。
来て下さったお客様には決してがっかりさせないように、私たちも一生懸命勤めますので、どうか宜しくお願いいたします。
中村勘三郎―――
この度、公私共に親しくさせていただいている、松嶋屋の兄さんが中村座に出てくださいますこと、本当に嬉しく思っています。
『仮名手本忠臣蔵』は、この中村座でうまれました。今回は演出も古典のまま、決して大きくは無い中村座の空間で、お客様と一緒になった『仮名手本忠臣蔵』をお見せします。
今回、C/Dのプログラムは"加古川本蔵編"といえます。喧嘩場(松の間刃傷の場)の本蔵は、通常違う役者の場合が多いのですが、今回は松嶋屋の兄さんが勤めてくれます。歌舞伎といえば、"忠臣蔵"のようなところもあり、あの空間でどういう形になるのか楽しみです。色々な発見があると思います。
"本蔵編"について―――
仁左衛門―――
それとは別に"勘平編"もやりたかったんです(笑)。今回の"本蔵編"で希望が半分実現しました。今回は「落人」を上演せずに「裏門の場」をつけます。すると、五・六段目がさらにいきてくる。もともとはこうでしたから、せっかく中村座でやるのであれば、元に返して上演する。その精神で古典をすることで、さらに新しい狙いをとらえていきたいと思っています。
中村座という劇場―――
勘三郎―――
小屋に入っていただくと、普通の劇場と感じが全く違うでしょ。ですから古風なものは良くあうと思います。昔の劇場は平成中村座のように今の大劇場ほど大きくなかったわけですから、きっと今回の「大序」や「討入り」は面白いでしょうね。
楽屋も全員一緒。松嶋屋の兄さんには悪いなと思っているんです。でも、全員一緒に入るから、逆に意思の疎通が良くて非常にまとまりやすい。チームワークとしてはよくなるんです。
若手への期待―――
仁左衛門―――
勘太郎君、七之助君、新悟君、そういう若い人たちに"場所"を与えないとなかなか育たないものです。孝太郎も七段目のおかるは初めて。お石ももちろん初めてですし、相手は中村屋さんです。若手同士でやるのも大事ですが、やはり先輩の相手をやらせていただく、このことは非常に大事なことです。
勘三郎―――
勘太郎は8役勤めますが、そのうち7役が初役です。六段目の勘平以外は全部初役なんて、まるで盆と正月が一緒に来るようです(笑)。










