歌舞伎座 吉例顔見世大歌舞伎―
中村時蔵、祖父三代目時蔵五十回忌への思い

三代目時蔵の写真と共に 右から時蔵、長男 梅枝、次男 萬太郎
11月歌舞伎座「
吉例顔見世大歌舞伎」夜の部では、三代目中村時蔵五十回忌追善狂言として『八重桐廓噺 嫗山姥』を上演します。
三代目時蔵は、三代目歌六の次男に生まれ、昭和の歌舞伎界で立女方として活躍しました(兄は初代吉右衛門、弟は十七代目勘三郎)。『嫗山姥』は三代目、そして現時蔵の父・四代目も時蔵襲名の際に演じたゆかりの深い演目。
上演を前に時蔵、梅枝、萬太郎の親子三人が思いを語りました。
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中村時蔵―――
『嫗山姥』について―――
祖父三代目時蔵の五十回忌追善狂言をさせていただきますこと、大変ありがたく思っております。今回勤めさせて頂く『嫗山姥』は、萬屋の家の芸という形で残っている大切な演目だと思います。祖父の芸にはまだまだ及びませんが、一生懸命祖父を目指して勤めたいと思っております。
八重桐は"女方のしゃべり"という見せ場があります。そこでの竹本との掛け合いや、夫の魂と合体し勇猛果敢に討手を相手に立廻をするなど、とてもやりがいのあるお役です。
三代目時蔵について―――
残念ながら私は祖父の舞台を直接見ておりませんが、残っている映像の姿から、古風で独特な趣のある女方だという印象を持っております。
女方でしたが、『勧進帳』の富樫や『土蜘』の智籌など、立役も多く勤めていました。『紅葉狩』や『茨木』のような変化舞踊も好きだったようですね。
一緒に住んでいたこともあり、その時の祖父は優しいおじいさんでした。家で療養中も、賑やかな方が良いと、居間にベッドを移動して家族のみんなと一緒に過ごしていましたし、子供たちには優しく絶対にしからなかったようですが、その分弟子がしかられていたようです(笑)。家の中にホームバーがあるほど舶来物が好きで、注射する時でも「それは舶来かい?」と聞いたそうです(笑)。
公演期間中は二階ロビーに、祖父所縁の品を展示させていただこうと思っています。そちらもぜひご覧になってください。
中村梅枝―――
曾祖父の五十回忌追善、そして萬屋にゆかりの深い『嫗山姥』に沢瀉姫で出演させていただきますこと、とても嬉しく思っております。父の舞台をしっかりと見て、いつか自分もこの八重桐を勤めたいと思っております。
中村萬太郎―――
十一月の顔見世大歌舞伎では『船弁慶』の四天王で出演させていただきます。曾祖父を思いながら、一生懸命勤めさせていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします。
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※夜の部の追善狂言の他に、昼の部では『盟三五大切』に時蔵が芸者小万、梅枝が芸者菊野で出演致します。
公演情報は
こちらをご覧下さい。





