勘三郎『帰ってきた浅草パラダイス』で意気込み

勘三郎『帰ってきた浅草パラダイス』で意気込み

 2月の新橋演舞場といえば、恒例の"笑いと涙の人情喜劇シリーズ"。その原点ともいえる「浅草パラダイス」が8年ぶりに帰ってきました。初演は平成9年『浅草慕情~なつかしのパラダイス~』。その後3作品が上演され、数多くのお客様を魅了してきました。その空前のヒットシリーズ最新作が『帰ってきた浅草パラダイス』。初日を前に出演者らが意気込みを語りました。

ラサール石井(潤色・演出)
 何か新しい事をするというより、久世さんがやってこられたものを懐かしく観ていただき、見た方にも「ああ、そうだった!」と思い出していただけるような、久世ワールドたっぷりのお芝居になっていると思います。
 柄本明さん、勘三郎さん、藤山直美さんの三人もお稽古を始めたら、すぐに昔をどんどん思い出してきてくれて、さらに、ヒロインの美波さんもとても素晴らしい。子供の頃、テレビの松竹新喜劇で良く見ていた小島秀哉さんにご出演いただけるのもとても嬉しく思っています。

柄本明
 初めてテレビに出演させていただいたのが久世さんの番組で、それからも色々とお世話になりました。その久世さんの四回忌と銘打った公演に出ることができて嬉しく思っています。
 年齢も年齢(還暦)ですが、小島秀哉師匠もいらっしゃるので(笑)なんとかがんばろうと思っています。

小島秀哉
 このシリーズに初めて出演するひねた新人(笑)ですが、皆さんにかわいがっていただいて、やらせてもらっています。

中村勘三郎
 8年ぶりなんですね。そんなに経っているとは思いませんでした。最初から皆でいろんな事を話し合って出来たシリーズが、こうやって蘇って本当に嬉しいです。この衣裳もカンカン帽も初演のときに自分で考えたんですよ。
 「浅草パラダイス」は、単なる喜劇ではない心優しいお芝居です。

藤山直美
 このシリーズでは、いつも勘三郎さんとのダンスがあるのですが、2回くらいお稽古をしただけで、すっかり振りを思い出しました(笑)。
 久世さんはいい意味で人とは違ったものを持っていて、本当に素敵なシリーズを残していただいたことをありがたく思っています。

美波
 お稽古がとても刺激的で、本番になってお稽古の時のように、このお芝居を見ることが出来ないかと思うと、少し残念に思います(笑)。
 こんなに楽しい世界を、新橋演舞場という大きな舞台でお客様と一緒に楽しむことができれば、と今から楽しみにしています。

公演情報はこちらをご覧ください。

2009/02/01