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染五郎、愛之助『染模様恩愛御書』への想い

染五郎、愛之助『染模様恩愛御書』への想い

 3月日生劇場では「三月花形歌舞伎 通し狂言 染模様恩愛御書~細川の血達磨」が上演されます。通称「細川の血達磨」と呼ばれ、江戸時代から戦前まで幾度も上演を重ねた人気狂言を、2006年大阪で復活し好評を博した作品です。東京での公開に先立ち市川染五郎、片岡愛之助が再演への想いを語りました。

市川染五郎
 この作品には「衆道」と「火事場」という大きな2つの柱があり、それを重点にして作品をつくりあげて参りました。大阪で初演した頃は"ボーイズラブ"というものが話題になり始めた時期でしたが、4年経ち今はそうしたジャンルも確立された時代になりました。今回は2人の衆道の話という印象がさらに濃く写るように、男と男の純愛の物語に正面から取り組んでいきたいと思っています。
 そして日生劇場での上演ですので、舞台装置の特性を活かした場面転換を行ったり、独特な壁を効果的に使いお客様にも火事場を体験していただけるような、日生劇場ならではの舞台に生まれ変わらせたいと思っています。

 

片岡愛之助
 暫く再演ができず残念に思っておりましたが、今回4年ぶりに上演出来ますことを大変嬉しく思っております。歌舞伎だからソフトな感じで"こんなことがあったんだな・・・"と思わせるのでは無く、お客様が見ても"ちょっとこれ恥ずかしいかな"と思われるぐらいまでは頑張りたいと思っています(笑)。
 また、歌舞伎を初めてご覧になられる方にも楽しんでいただき、歌舞伎の間口も広がったよねと言っていただけるような作品になるように、男同士の愛というものを深く描く事に命を賭けて舞台を勤めたいと思っています。

 

――お互いの魅力について
染五郎
 新作に取り組むには信頼関係がなければ、舞台で化学反応を起こすまでには至りません。何とかお客様に喜んでいただける舞台を創り上げようという思い・情熱の度合いが一緒の愛之助さんとの舞台はとても刺激になり、嬉しい時間でもあります。

愛之助
 染五郎さんはとても勉強家で、色々なことを良くご存じなので、一緒にいると僕も勉強になりお芝居をしているのがとても楽しいです。それが日々の舞台の変化にも繋がるので、お客様から見ても魅力的だと思いますし、廻りの人々がその魅力に惹きつけられて、お芝居が一つのもになっているということを肌で感じます。

 

――歌舞伎ならではの、衆道・ボーイズラブの魅力
染五郎
 "阿吽"ということではないでしょうか。言葉よりも、距離感であったり、空気感であったり、目と目が合う瞬間だったり。目には見えない阿吽のものが2人の間に必ずあるというところだと思います。

愛之助
 他のジャンルで見られるように、衆道だから脱げば良いというのではなく、裸にならずに男同士の時には良い意味で"いやらしさ"をチラリと見せたり、また、想像の中で楽しみに触れていただいたりという"衆道の見せ方"ではないでしょうか。

染五郎、愛之助『染模様恩愛御書』への想い

2010年02月05日

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