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藤十郎が『男の花道』の意気込みを語りました~大阪松竹座「壽初春大歌舞伎」

藤十郎が『男の花道』の意気込みを語りました

 大阪松竹座一月公演「壽初春大歌舞伎」に出演する坂田藤十郎が、公演への思いを語りました。
 『男の花道』は映画としても有名ですが、懇親会のはじめに、長谷川一夫主演の「男の花道」と、1956年に坂田藤十郎が中村扇雀時代に主演した映画「男の花道」の二本を一部分上映し、取材陣と一緒に鑑賞しました。

 『男の花道』を久しぶりに上演させていただきます。今回の初春公演の夜の部では、幸四郎さん染五郎さん親子が『江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)』という新しい歌舞伎を上演されますが、昼の部にも何か目新しい作品をということで、この作品が選ばれました。

 長谷川一夫さんの映画が大ヒットして有名になった『男の花道』には、自分に尽くしてくれた人には恩を返さなければいけない、人の恩は忘れてはいけないという気持ちが描かれています。50年以上前、私も映画「男の花道」で三代目歌右衛門を演じましたが、その時もそうした気持ちを大切に演じました。何度勤めても、人の情け、恩というものが大事という思いに変りはありません。今回ももちろんそうした気持ちを大切に勤めるつもりです。
 最後、歌右衛門が玄碩のもとへ駆けつけようと、劇場を飛び出して行く劇中劇の場面があるのですが、その時、長谷川一夫さんは映画や舞台で、着物を着替えて出て行かれるんですね。でも、恩人の命が危ないわけですから、歌右衛門はすぐにでも行きたいはず。私は今回も着替えずに、舞台の衣裳のままで客席を走らせていただきます。それくらいの元気はまだ十分にありますから(笑)。

藤十郎が『男の花道』の意気込みを語りました

 土生玄碩は幸四郎さんが勤めて下されば・・・と思っておりましたら、一も二もなく「分かりました、是非一緒にやらせてください」と仰ってくださいました。幸四郎さんと『男の花道』でご一緒するのは初めてです。新たにご一緒する役者さん、以前からご一緒してくださっている役者さん、皆さんの個性が出て、また新しいものをお見せできるのではないでしょうか。

 夜の部の『吉田屋』は玩辞楼十二曲ですし、"伊左衛門"は初代の坂田藤十郎が大事にしていた名前であり役ですから、やはり一挙一動を大事にした" 和事芸"というものをお見せしたいと思っています。そして、上方和事らしい、全体がフワーッとしたものが、もっと出せれば良いですね。昼夜を通して、盛りだくさんの歌舞伎の芸をご覧頂ける「壽初春大歌舞伎」、歌舞伎の幅の広さを楽しんでいただけるような公演になると今から楽しみにしています。

2010年12月20日

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