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仁左衛門が語る「関西・歌舞伎を愛する会 第二十回 七月大歌舞伎」への思い

 大阪松竹座の7月は「関西・歌舞伎を愛する会 第二十回 七月大歌舞伎」。片岡仁左衛門、片岡我當、片岡秀太郎、中村時蔵、坂東三津五郎、坂東彌十郎、片岡進之介、片岡孝太郎、片岡愛之助をはじめとする出演者により、浪花の夏芝居にまことにふさわしい、彩り豊かな狂言立てとなります。昼の部では『江戸唄情節』の杵屋弥市、夜の部では『伊勢音頭恋寝刃』の福岡貢を勤める片岡仁左衛門が公演への思いを語りました。

片岡仁左衛門
 今年の「関西・歌舞伎を愛する会 七月大歌舞伎」も、初めて歌舞伎をご覧になる方にもわかりやすく、気軽に楽しめる狂言立てになっております。昼の部の『江戸唄情節』、これは私が若い頃、父(十三代目片岡仁左衛門)が中座で演じまして、それを見て"いつかやりたい"と思っていたお芝居です。劇中で『連獅子』の三味線を演奏する場面があるのですが、平成7年の南座での初役の時は、父が愛用していた三味線で勤めました。その時父はもう亡くなっており、父を心から偲んで演じさせていただいた思い出深い狂言です。夫婦の愛を描いているので、お客様にはぜひ泣いていただきたい。男女の愛をどのように訴えるか、これから練り上げていこうと思っています。

 夜の部の『伊勢音頭恋寝刃』は"相の山"からの"通し"ですので、話がとても判りやすくなると思います。最近の"通し"では、"追駆け"から始まる事も多いのですが、昭和62年の中座ではじめてこの役を勤めた時、"通し"というものを大事にしていた父が"相の山"からという案を出してくれました。この時は、今回兄の我當が勤めます藤浪左膳を父が勤めてくれまして、私にとって本当に思い出深いお芝居でございます。今回は兄の秀太郎が万野を初役で勤めます。このお芝居は、万野次第というところもあって、要は兄が握っております。

 他にも、昼の部では『播州皿屋敷』が上演されますが、岡本綺堂作の『番町皿屋敷』ではない古風な方の「皿屋敷」で、こちらはめったに出ないお芝居です。1971年に喜の字屋(十四代目守田勘弥)のおじさんに教えていただき、新橋演舞場で玉三郎さんと勤めさせていただいた思い出深い演目です。次の三津五郎さんの『素襖落』は、踊りは苦手、良くわからないとおっしゃるお客様にも楽しんでいただける舞踊劇です。夜の部の『車引』は進之介、孝太郎、愛之助の従兄弟3人で松王丸・桜丸・梅王丸を勤めさせていただきます。私と父の最期の共演が、顔見世での『車引』で、私が松王丸、我當が梅王、秀太郎が桜丸、そして父が時平で出てくれました。今回私は出ませんが、片岡の名が揃う『車引』に、ひとしおの思いがございます。

2011年05月27日

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