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玉三郎、松緑が1月ル テアトル銀座『坂東玉三郎特別公演』への思いを語りました

玉三郎、松緑1月ル テアトル銀座『坂東玉三郎特別公演』への思いを語りました

 1月ル テアトル銀座では、昨年に引き続き『坂東玉三郎初春特別公演』が開催されます。今年は尾上松緑との共演による義太夫狂言『妹背山婦女庭訓』の上演。11年ぶりにお三輪を勤める玉三郎、初役で漁師鱶七を勤める松緑が、公演への思いを語りました。

坂東玉三郎
 今年に続いて来年のお正月もル テアトル銀座で歌舞伎公演をさせていただけることになりました。『妹背山婦女庭訓』には久しぶりに出演させていただきます。ル テアトル銀座は歌舞伎座などに比べ小さく、舞台の大きさも江戸の頃の芝居小屋のようですので、その小ささが良く出るような公演にしたいと思います。舞台で『口上』を披露したり、客席のバルコニーに赤い毛氈を引いたり、ロビーを飾ったり、劇場も華やかに彩る予定ですので、ぜひお正月の雰囲気を楽しんでいただきたいと思っています。

 お三輪は、何にも構わずに御殿に踏み込み、何も解らないなかで、自分の死が思いを寄せている藤原淡海の助けになるとわかった時、あなたのためになることなら死んでも嬉しい、と思えるほどストレートな女性です。その心情を大切に演じることが必要ですし、お客様に、ああそういう女性であり得るんだと思っていただける、それが絵面として見えてくることが大切です。三娘の一つといわれているお三輪は、私にとっては別格、とても難しいお役です。

 以前と同じように本行に近い形での上演になります。また「三笠山御殿」で独吟を無くしているのも、私の舞台の特徴です。共演の松緑さんには若さをぶつけて派手にしていただきたいと思っています。お爺様の二代目松緑さんの鱶七は素晴らしかったことを良く覚えています。義太夫にも精通し、舞踊の家元でもいらっしゃったので、知らないうちに形も出来ていていらっしゃいました。そういったところをぜひ引き継いでいただきたいと思っています。


尾上松緑
 お正月から鱶七という大きなお役を勤めさせていただけるのはとても有難い事です。少し陰にこもる芝居の中でひとりそういうことを感じさせずに派手で明るく振舞えるように、そして、一本筋の通った、根の深い大木のような鱶七を勤めたいと思います。その大きさが出ることで、お三輪も死んでいけるだろうし、ただの漁師ではないと蘇我入鹿にも思えてくるのだと思います。

 最後に祖父(二代目松緑)が鱶七を勤めた時、とても面白い役だと思い舞台袖で毎日観ていました。その月は初日から3日間は父(三代目松緑)が代役を勤めたこともあって、一月で祖父と父、2人の鱶七を観ることができ、それはいま自分の大切な財産になっています。祖父の勤めていた義太夫狂言はかくあるべきだという鱶七を手本にしたいと思っています。

2011年12月15日

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