シネマ歌舞伎『海神別荘』上映スタート!

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 2月18日(土)より全国37館で、シネマ歌舞伎第16弾『海神別荘』が公開されます。

 『海神別荘』では、海底の宮殿に住む公子(海老蔵)と、公子のもとに輿入れする美女(玉三郎)、水底の世界に響き渡る鏡花の美しいセリフの応酬が、幻想的な舞台と相まって、何とも形容しがたい、独特の"鏡花ワールド"が出現します。それこそが、玉三郎の生み出す鏡花の世界。玉三郎は先入観を取り払って、どっぷりとひたってほしいと言っています。

 さらに、玉三郎は「ある程度、制約があるほうがファンタジー性が出る。演劇性といってもいいでしょう」と言います。たとえば、本作で美女が乗ってくる白竜馬。3DやCGの映像にはリアリティーがありますが、そういった技術を使わず、舞台で何人もの手によって動かされる白竜馬には、リアルを超えた演劇性があります。シネマ歌舞伎では、映像の陰影を通して見ることで、舞台そのものを見るよりもいっそう、その演劇性が鮮明に感じ取れることでしょう。

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 公開初日には、東京・東劇のロビーに「摩耶夫人像(まやぶにんぞう)」が展示されます。釈迦の生母、摩耶夫人のこの像は、幼くして亡くした母の面影を重ねていた泉鏡花が、毎朝拝んでいた像で、ご遺族より松竹株式会社に寄贈されたもの。各作品の公開初日と釈迦生誕日の4月8日(日)に東劇にて展示されます。鏡花の母への思慕が偲ばれる貴重な遺品です。ぜひ、ロビーで実物をご覧ください。

 また、今回も本編上映の前に、玉三郎が鏡花への想いを語った特別映像「美しき泉鏡花パビリオン」が上映されます。玉三郎にいざなわれ、鏡花の作品世界を堪能してださい。

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2012/02/13